
断酒を始めようと思ったとき、多くの人が気になるのは、
「初日はどれくらいつらいのか?」ということだと思います。
手が震える、汗が出る、どうしても飲みたくなる——
そういった“禁断症状”の話を目にすることも多く、不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
ただ、実際のところは、少し違うのかもしれません。
私の断酒初日は、いわゆる「つらい1日」ではありませんでした。
むしろ、断酒のことを考える余裕すらないほど、別の意味で混乱していた1日でした。
当時、私は妻の不倫が発覚し、家族の信頼を失うという出来事の直後にいました。
その中で、これまで続けていた「隠れて飲む習慣」をやめることになったのです。
この記事では、一般的に言われる断酒初日の状態とあわせて、
私自身の「正直な1日」をそのまま書いていきます。
これから断酒を始めようとしている方や、
最初の一歩に不安を感じている方にとって、少しでも現実的な参考になればと思います。
なお、私は現在、断酒を6年半続けています。
断酒について全体像から知りたい方は、こちらにまとめています。
断酒初日はどんな状態になるのか(一般的な話)
断酒初日について調べると、多くの場合「つらい時期」として説明されています。
特に、これまで日常的に飲酒していた人にとっては、体や精神にさまざまな変化が起きると言われています。
ただし、その内容は人によってかなり差があります。
ここでは、一般的に言われている断酒初日の状態を整理しておきます。
よく言われる離脱症状
断酒をすると、体がアルコールに慣れている状態から離れるため、いわゆる「離脱症状」が出ることがあります。
代表的なものとしては、
- 手の震え
- 発汗(汗が出る)
- 不安やイライラ
- 眠れない(不眠)
などが挙げられます。
こうした症状は、一般的には断酒後6〜24時間ほどで現れることがあると言われています。
また、症状のピークは24〜72時間とされることが多いです。
ただし個人差はかなり大きい
ただし、ここで重要なのは、これらの症状はすべての人に起きるわけではないということです。
離脱症状の強さは、
- どれくらいの量を飲んでいたか
- どれくらいの期間飲んでいたか
- 体質や生活環境
によって大きく変わります。
そのため、毎日大量に飲んでいた人ほど強い症状が出やすく、
逆に飲酒量がそれほど多くない場合は、ほとんど症状が出ないケースもあります。
この「個人差が大きい」という点は、断酒初日を理解する上でとても重要なポイントです。
私の断酒初日|正直、断酒どころではなかった
ここからは、私自身の断酒初日の話になります。
一般的に言われるような「つらい断酒初日」とは、正直かなり違っていました。
前日にすべてが崩れた
私の場合、断酒を始めたきっかけは、いわゆる健康面の問題ではありませんでした。
前日に、家族に飲酒が見つかり、
家族の信頼を失うという出来事がありました。
それまでの生活が、一気に崩れたような感覚でした。
その流れの中で、これまで続けていた「隠れて飲む習慣」をやめることになりました。
断酒のつらさよりも、人生の混乱だった
そのため、断酒初日の状態を振り返ると、
「お酒をやめるつらさ」よりも、「現実そのもののつらさ」の方が圧倒的に大きかったです。
感情の整理がつかず、何をどう考えればいいのかも分からない。
正直、断酒に意識を向ける余裕はほとんどありませんでした。
「飲みたい」という気持ちがゼロだったわけではありませんが、
それ以上に、目の前の現実の方が重くのしかかっていました。
実際には禁断症状はなかった
また、身体的な面で言えば、いわゆる離脱症状はほとんどありませんでした。
もともと私は、いわゆる「かくれ飲み」で、
量としては350mlを1本か2本程度でした。
そのため、
- 手が震える
- 汗が出る
- 強い禁断症状が出る
といったことは、まったくありませんでした。
この点は、断酒について調べたときに出てくる一般的な情報とは、少し違っていた部分です。
「断酒初日=きつい」とは限らない
振り返ってみると、私の断酒初日は、
「つらい1日」というよりも、
人生の中で大きく何かが崩れた日でした。
そしてその中で、結果的に「飲まなかった」というだけの1日だったとも言えます。
断酒初日というと、「我慢との戦い」をイメージする人も多いと思いますが、
必ずしもそうなるとは限らない。
これは、実体験として強く感じたことの一つです。
断酒初日=「きつい」とは限らない
断酒初日というと、多くの人が「とにかくつらい日」というイメージを持っていると思います。
実際、ネットや本でも、離脱症状や強い飲酒欲求について書かれていることが多く、
「相当きついはずだ」と感じてしまうのも無理はありません。
ただ、実際に経験してみて思ったのは、
断酒初日のつらさは“お酒そのもの”だけではないということでした。
むしろ問題は別のところにあることもある
私の場合、つらさの中心にあったのは、お酒ではなく、
人間関係や現実の出来事でした。
かくれ飲みが見つかり、家族の信頼を失ったという状況の中で、
何をどう受け止めればいいのか分からない。
そうした状態の中では、「飲みたいかどうか」を考える余裕すらありませんでした。
つまり、断酒初日のしんどさは、
- アルコールそのものによる影響
- 日常のストレスや人間関係
- そのとき置かれている環境
といったものが、複雑に重なって生まれるものだと感じました。
「飲みたい」より「現実がつらい」こともある
断酒=「飲みたい気持ちとの戦い」と思われがちですが、
実際には、それ以上に「現実がつらい」というケースもあると感じています。
私にとっての断酒初日は、まさにそうでした。
お酒をやめること自体が問題というよりも、
その背景にある出来事の方が、はるかに大きかった。
だからこそ、断酒初日については、
「どれくらいきついか」だけで語ることはできないと思っています。
人それぞれ状況が違う以上、感じ方も違って当然ですし、
場合によっては「断酒どころではない1日」になることもある。
それもまた、現実の一つだと思います。
断酒してもすぐに人生が楽になるわけではない、という現実については、こちらの記事で詳しく書いています。
それでも断酒初日にやったこと
ここまで書いてきたように、私の断酒初日は、
いわゆる「断酒のつらさ」と向き合う余裕がある状態ではありませんでした。
それでも結果として、その日はお酒を飲まずに終えることができました。
では、何か特別なことをしたのかというと、
正直に言えば、特別なことは何もしていません。
とにかく1日をやり過ごすことだけを考えた
その日、私が意識していたのは、ただ一つです。
「今日は飲まない」
それだけでした。
将来のことも、これから先ずっと続けられるかどうかも、
一切考えていません。
ただ、その日をどうにか終えることだけを考えていました。
状態はどうでもいい、と割り切った
断酒というと、
- 前向きに取り組まないといけない
- 意志を強く持たないといけない
そんなイメージを持っていました。
ですが実際には、そんな余裕はまったくありませんでした。
むしろ、
「どういう状態でもいいから、とにかく飲まなければいい」
という考え方でした。
気持ちが落ちていてもいいし、何も考えられなくてもいい。
整っていなくてもいい。
ただ、飲まないという事実だけが残ればいい。
そんな1日でした。
結果として「飲まなかった」という事実が残る
振り返ってみると、断酒初日において一番重要だったのは、
「どう過ごしたか」ではなく、「飲まなかったかどうか」
だったと思います。
完璧な1日である必要はなく、
意味のある1日である必要もない。
それでも、
「飲まなかった1日」は確実に積み上がる。
断酒初日は、そういう1日でもいいのだと、後から感じています。
断酒初日で一番大事なこと
断酒初日を振り返ってみて、今あらためて思うのは、
この1日において大切なのは、特別なことをすることではないということです。
むしろ大事なのは、もっとシンプルなことでした。
完璧を目指さない
断酒を始めると、
- ちゃんとやらなければいけない
- 正しい方法で取り組まなければいけない
そんなふうに考えてしまいがちです。
しかし実際には、初日の時点でそんな余裕がある人は多くありません。
だからこそ、断酒初日においては、
「完璧にやろうとしないこと」がとても重要だと感じました。
うまくできなくてもいい。
気持ちが整っていなくてもいい。
それでも問題はありません。
「とりあえず1日だけ」と考える
もう一つ大きかったのは、考え方をできるだけ小さくすることでした。
「これからずっとやめ続ける」と考えると、どうしても重くなります。
ですが、
「今日は飲まない」
「とりあえず1日だけ」
と考えることで、少しだけハードルが下がります。
実際、私も初日はそれ以上のことは考えていませんでした。
状態よりも事実を優先する
断酒というと、「気持ちが整っているかどうか」に目が向きがちですが、
初日に関して言えば、それはそれほど重要ではないと感じています。
それよりも大切なのは、
「飲まなかったという事実」です。
どれだけ気持ちが揺れていても、
どれだけ不安定でも、
その日お酒を飲まなければ、それでいい。
断酒初日は、そう割り切ることができるかどうかが、
大きなポイントになると思います。
では、その後はどうなるのか。
断酒を続けた先で起きた変化については、こちらにまとめています。
まとめ|断酒初日はこういう日だった
断酒初日については、一般的に「つらい日」として語られることが多いと思います。
確かに、人によっては強い離脱症状が出たり、
どうしても飲みたい気持ちに苦しむこともあるのだと思います。
ただ、実際に経験してみて感じたのは、
断酒初日の形は人それぞれでまったく違うということでした。
私の場合は、
- いわゆる禁断症状はなかった
- 飲みたい気持ちとの戦いというよりも、現実の問題の方が大きかった
- ただ混乱の中で1日が過ぎていった
そんな1日でした。
そして結果として残ったのは、
「飲まなかった1日」という事実だけです。
断酒初日は、何か特別なことができなくてもいいし、
前向きである必要もありません。
それでも、
「飲まなかった」という事実は、確実に積み上がっていきます。
私にとっての断酒初日は、
「うまくできた日」ではなく、
「ただ、慌ただしく過ぎていった日」でした。
それでも、その1日があったからこそ、今につながっているのだと思います。
これから断酒を始める方や、最初の一歩に不安を感じている方にとって、
このリアルな1日が、少しでも参考になればうれしく思います。




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