
断酒を始めると、「ノンアルコールビールなら飲んでも大丈夫なのでは?」と考えることがあると思います。お酒ではないのだから問題なさそうにも見えますが、私は断酒を始めたばかりの時期には、あえて飲まない方がいいと考えています。
私自身、断酒を始めた直後はノンアルコールビールを飲みませんでした。初めて飲んだのは、断酒を始めてから5年以上経ってからです。
そのとき、お酒を飲みたい気持ちが戻ったわけではありません。ただ、一口飲んで「やっぱり、ノンアルはノンアルの味だな」と思いました。
今振り返ると、その感想が出たこと自体、どこかで本物のお酒と比べていたのだと思います。
現在は断酒を7年以上続けていて、ノンアルを飲むことはごくたまにあります。飲み会に参加するときなどに選ぶこともありますが、今の私にとっては「お酒の代わり」ではなく、コーラやお茶と同じような飲み物の選択肢の一つです。
この違いは、断酒中にノンアルを飲んでいいか考えるうえで、かなり大事なのではないかと思っています。
私の今の結論は、
ノンアルを「お酒の代わりとして使う」と考えている間は、まだ慎重にした方がいい。
ノンアルがただの飲み物の一つになっているなら、話は変わってくる。
というものです。
この記事では、断酒を始めた当初はノンアルを飲まず、5年以上経ってから初めて飲んだ私自身の経験をもとに、断酒中のノンアルコールビールをどう考えればいいのかを整理します。
また、ノンアルが飲酒欲求や再飲酒のきっかけになる可能性については、私個人の経験だけで断定せず、研究や公的・専門的な情報も確認しながら分けて考えていきます。
「ノンアルなら飲んでもいい?」と迷っている方が、自分はいま何を求めてノンアルを飲もうとしているのかを考えるきっかけになる記事にしたいと思います。
断酒中にノンアルコールビールは飲んでもいい?私の結論
結論から言うと、私は断酒を始めたばかりの時期には、ノンアルコールビールも飲まない方がいいと思っています。
ノンアル自体に問題があるというより、断酒直後はまだ「お酒を飲む」という行動や感覚を強く意識している時期だからです。私自身も断酒を始めた頃は、ノンアルを飲みませんでした。
断酒直後は「お酒を意識するもの」から距離を置いた
断酒を始めた頃の私は、できるだけ飲み会にも参加しないようにしていました。
飲み会に行けば、周囲では普通にお酒を飲んでいます。自分は飲まないと決めていても、どうしても一度は「お酒を飲む」ということが頭をよぎります。
断酒を始めたばかりの時期に、わざわざその状態を作る必要はないと思っていました。
ノンアルコールビールについても、私の中では同じでした。
「ビールは飲めないから、代わりにノンアルを飲もう」
という発想自体が、まだビールを中心に考えているように感じます。
断酒を続けることが最優先なら、少なくとも最初の時期は、お酒の代わりになるものを探すより、お酒そのものを意識する時間を減らしていく方がいいと私は考えています。
私が初めてノンアルを飲んだのは、断酒から5年以上経ってから
私は断酒を始めてから、5年以上ノンアルコールビールを飲みませんでした。
「5年間は飲まない」と決めていたわけではありません。気づけば、そのくらいの期間が経っていました。
それだけ時間が経つと、お酒を飲まないことは特別なことではなくなっていました。
「今日は飲まない」
「我慢している」
という感覚もなく、そもそもお酒を飲むという選択肢自体をほとんど意識しなくなっていたのです。
私にとっては、この状態になったことが「断酒が安定した」と感じる大きな基準でした。
初めて飲んだときは「やっぱりノンアルはノンアルだな」と思った
5年以上経ってから初めてノンアルコールビールを飲んだとき、酒を飲みたくなったわけではありませんでした。
ただ、
「やっぱり、ノンアルはノンアルの味だな」
とは思いました。
今になって考えると、この感想が出たということは、まだどこかで「本物のビール」と比較していたのだと思います。
つまり、5年以上経っていても、最初は完全に「ただの飲み物」として見ていたわけではなかったのでしょう。
「お酒の代わりとして使う」間は、私は慎重にした方がいいと思う
ここが、私が今もっとも大事だと思っているところです。
もし、
「ビールが飲みたいからノンアルで我慢しよう」
「お酒の代わりにノンアルを使おう」
と考えているのであれば、私ならまだ慎重にします。
なぜなら、その状態では頭の中心にまだ「お酒」があるからです。
反対に今の私は、ノンアルを飲むときに「酒の代わり」という感覚はほとんどありません。
飲み会でたまたま選ぶこともありますし、ほかに飲みたいものがなければ飲むこともあります。しかし、それはコーラやお茶を選ぶのと大きく変わりません。
だから私の中では、
「ノンアルを使う」から「ノンアルを選ぶ」に変わったかどうか
が、一つの判断材料になると思っています。
断酒何日目なら大丈夫、何年経ったら大丈夫、と単純に線を引ける話ではありません。
それよりも、自分の中でまだお酒を意識しているのか、それともノンアルがただの飲み物になっているのか。
私は、その違いの方が大切だと思っています。
ノンアルは断酒の味方?それとも再飲酒のきっかけになる?
ノンアルコールビールについて調べると、「お酒を減らすのに役立つ」という情報もあれば、「再飲酒のきっかけになる可能性がある」という情報も出てきます。
一見すると正反対ですが、よく見ると対象になっている人と目的が違います。 ここを分けて考えないと、「ノンアルは安全」「ノンアルは危険」という極端な結論になってしまいます。
お酒を減らしたい人には、ノンアルが役立つ可能性もある
2023年に日本で行われたランダム化比較試験では、アルコール依存症と診断されていない多量飲酒者にノンアルコール飲料を提供したところ、提供しなかったグループより飲酒量が減少しました。
この研究からは、依存症ではない多量飲酒者にとって、ノンアル飲料が飲酒量を減らす方法の一つになる可能性が示されています。PubMed
つまり、
「今までビールを3本飲んでいたところを、1本はノンアルに置き換える」
というような使い方であれば、お酒を減らす方向に働く人もいるということです。
これは、「節酒したい」「飲酒量を減らしたい」という人にとっては意味のある情報だと思います。
一方、完全断酒を目指すアルコール依存症では注意が必要
ただし、完全にお酒をやめることを目標にしている人については、話が変わります。
国立病院機構の久里浜医療センターは、断酒を目標としたアルコール依存症患者について、退院後にノンアルコールビールを使った人の方が、使わなかった人より断酒継続率が低かったという追跡調査を紹介しています。調査では、ノンアルを使わなかった143人の1年間の断酒継続率が51%だったのに対し、使った55人では15%でした。久里浜医療センター
また、同センターは多変量解析で、ノンアルコールビールを使った人では再飲酒との関連が約2.3倍だったとしています。久里浜医療センター
ただし、ここは読み方に注意が必要です。
この調査はアルコール依存症で治療を受け、完全断酒を目標としている人たちについてのものです。「断酒している人がノンアルを1本飲めば、2.3倍の確率で再飲酒する」という意味ではありません。
それでも、少なくとも「ノンアルだから誰が飲んでも問題ない」とは言えないことは分かります。
「減酒」と「完全断酒」では、ノンアルの意味が違う
この2つの情報を並べると、私はかなり納得できます。
お酒を減らすことが目的なら、ノンアルは「アルコール飲料を置き換えるもの」として役立つ可能性があります。
一方、完全断酒を続けたい人にとっては、その「お酒の代わりとして使う」こと自体が問題になる場合があるということです。
※私自身が、なぜ「少しだけ飲む」という節酒ではなく断酒を選んでいるのかについては、「なぜ節酒ではダメなのか|断酒を続けた人が必ず行き着く結論」で詳しく書いています。
これは、私が自分の経験から感じていることとも重なります。
断酒を始めたばかりの頃の私が、
「ビールが飲めないから、代わりにノンアルを飲もう」
と考えていたとしたら、頭の中にはずっとビールが残っていたはずです。
だから私は、断酒を始めた時期にはノンアルを使いませんでした。
私が見るのは「ノンアルを何のために飲みたいのか」
もちろん、断酒を始めて何年経てばノンアルを飲んで大丈夫、という基準が医学的に決まっているわけではありません。
私自身も、5年以上経ってから初めて飲んだから「5年なら安全」と言うつもりはありません。
それよりも、自分に問いかけてみる方がいいと思っています。
「私は今、なぜノンアルを飲みたいのか?」
「ビールが飲みたい。でも酒は飲めないからノンアルにする」
という答えなら、私なら慎重にします。
一方で、
「飲み物の選択肢の中にノンアルもある」
というだけなら、少なくとも私にとっては意味がまったく違います。
今の私は、ノンアルを飲んだから本物の酒を飲みたくなるという感覚はありません。そもそも「今日はノンアルも避けよう」と考えることもなく、コーラやお茶と同じように、そのとき飲みたければ選ぶだけです。
だから私は、ノンアルそのものを一律に「良い」「悪い」と決めるより、自分の中でまだ酒の代替品になっているかどうかを見る方が大切だと考えています。
私が断酒初期に飲み会をできるだけ避けていた理由
断酒を始めたばかりの頃、私はできるだけ飲み会に参加しないようにしていました。
理由は単純で、飲み会に行けば、どうしても「お酒を飲む」ということが頭をよぎるからです。
別に誰かに強く勧められなくても、目の前で周囲の人がお酒を飲んでいれば、自然と意識します。
断酒初期の自分にとっては、わざわざその状況に入る必要はないと思っていました。
「飲まない」と決めていても、お酒を意識する場面は増える
断酒を始めた直後は、まだ「お酒を飲まない生活」が当たり前にはなっていません。
それまで普通に飲んでいた人ほど、
「今日は飲まない」
「ここでは飲まない」
「自分はもう飲めない」
と、何度も自分に言い聞かせる場面が出てきます。
私の場合、飲み会に行くと、その回数がどうしても増えると感じていました。
周囲がビールを注文する。
乾杯をする。
楽しそうに飲んでいる。
それを見るたびに、自分の中でも一度は「酒」が意識に上がります。
だから断酒初期は、お酒を我慢する力を試すより、そもそもお酒を意識する場面を減らす方がいいと考えていました。
ノンアルを飲むために飲み会へ行く、という発想もしなかった
その頃の私は、
「飲み会に行って、ノンアルを飲めばいい」
とも考えませんでした。
私にとっては、ノンアルを飲むことより、飲酒そのものを意識する環境から少し距離を置くことの方が重要でした。
もしそこで、
「ビールは飲めないから、代わりにノンアルを飲もう」
と考えていたら、結局はずっとビールを基準にしていたと思います。
今振り返っても、断酒を始めたばかりの自分には、そのやり方の方が合っていました。
断酒が安定してからは、必要な飲み会には参加するようになった
もちろん、今はまったく飲み会に行かないわけではありません。
仕事や付き合いなど、参加した方がいい場面もあります。
断酒を7年以上続けた現在は、周囲にも私がお酒を飲まないことがかなり浸透していますし、以前よりお酒を飲まない人も増えてきたように感じます。
そのため、今は飲み会に参加しても、
「自分だけ飲めない」
という感覚はほとんどありません。
必要ならノンアルを選ぶこともありますし、別の飲み物を選ぶこともあります。
大事なのは、何を飲むかではなく、その場で自分がお酒を意識しているかどうかだと思っています。
今の私は、ノンアルを特別扱いしていない
今の私にとって、ノンアルは「危ない飲み物」でも「断酒を助ける飲み物」でもありません。
単なる飲み物の一つです。
だから、
「今日は疲れているから、ノンアルはやめておこう」
「ストレスがあるから、ノンアルを避けよう」
と考えることもありません。
コーラやお茶について、毎回「今日は危ないからやめておこう」と考えないのと同じです。
ここまで来ると、私の中ではノンアルとお酒はかなり別のものになっています。
ただし、この感覚は断酒を始めたばかりの頃にはありませんでした。
だからこそ私は、断酒初期と、長く続けて安定してからとでは、ノンアルとの付き合い方は分けて考えた方がいいと思っています。
※断酒中の飲み会に参加するか迷ったときの判断や、実際にどう過ごすかについては、「断酒中の飲み会はどうするべきか|参加するか迷ったときの判断と対処法」で詳しくまとめています。
断酒中にノンアルを飲むか迷ったときの判断基準
断酒中にノンアルを飲んでいいか迷ったとき、私は「断酒して何か月経ったか」「何年経ったか」だけで判断しない方がいいと思っています。
私自身は初めて飲んだのが断酒から5年以上経ってからでしたが、だからといって「5年経てば大丈夫」という意味ではありません。
それよりも、今の自分がノンアルをどう見ているのかを確認する方が重要だと思います。
「お酒の代わりに飲みたい」と思っていないか
まず私なら、
「なぜ今、ノンアルを飲みたいのか?」
と考えます。
「ビールを飲みたい。でも断酒しているからノンアルにする」
という気持ちなら、私はまだ慎重にした方がいいと思います。
この状態では、飲んでいるものはノンアルでも、頭の中ではまだビールが基準になっているからです。
一方で、
「今日はお茶でもコーラでもノンアルでもいい」
という状態なら、かなり意味が違います。
私が今ノンアルを飲むときは、こちらに近いです。
ノンアルを飲んだあとに、本物のお酒を意識しそうか
もう一つ考えたいのが、ノンアルを飲むことで、本物のお酒を思い出したり、飲みたくなったりしそうかどうかです。
私が5年以上経って初めて飲んだときは、「やっぱりノンアルはノンアルの味だな」とは思いましたが、そこからビールを飲みたいとは思いませんでした。
ただ、この反応は人によって違うはずです。
もしノンアルの味や香りをきっかけに、
「本物ならもっとおいしいのに」
「少しくらいなら飲んでもいいのでは」
という考えが出てきそうなら、私は無理に飲む必要はないと思います。
ノンアルがなくても困らないか
これは、私自身の感覚としてかなり大事なポイントです。
今の私は、飲み会にノンアルがなくても困りません。
お茶でも炭酸水でもソフトドリンクでも構いません。
つまり、ノンアルを飲めないことにストレスを感じない状態です。
もし、
「ノンアルがないと飲み会に行けない」
「晩酌の時間にはノンアルが必要」
「ビールの代わりがないとつらい」
という状態なら、まだノンアルが「ただの飲み物」ではなく、「酒の代替品」になっている可能性があります。
少なくとも私は、その段階では慎重にしたいです。
「何年断酒したか」より「酒を意識しなくなったか」
私にとって、断酒が安定したと感じたのは、
お酒を飲むという選択肢そのものを、ほとんど意識しなくなったとき
でした。
最初の頃は「飲まない」と考えていました。
でも、長く続けるうちに「飲まない」と考える必要すらなくなりました。
その状態になると、ノンアルに対する見方も変わります。
「酒が飲めないから仕方なく飲むもの」ではなく、単純に飲み物の一つになります。
だから私は、断酒中にノンアルを飲むか迷ったときには、次のように考えています。
- お酒の代わりとして欲しいのか
- 飲んだあとに本物のお酒を意識しそうか
- ノンアルがなくても別に困らないか
- 「飲まないこと」をまだ強く意識しているか
この中で引っかかるものが多いなら、私は急いでノンアルを飲む必要はないと思います。
ノンアルを飲めるようになることが、断酒のゴールではありません。
むしろ、ノンアルを飲むかどうかさえ特別に考えなくなったとき、私にとっては断酒がかなり生活に馴染んだ状態でした。
「ノンアル」でも0.00%かは確認した方がいい
断酒中にノンアルコールビールを選ぶなら、私は「ノンアル」という言葉だけではなく、アルコール分の表示まで確認した方がいいと思います。
日本の酒類業界の自主基準では、ノンアルコール飲料はアルコール度数0.00%で、酒類に似た味わいを持ち、20歳以上の飲用を想定したものと定義されています。国税庁
実際、たとえばサントリーのオールフリーも、アルコール分0.00%と明記されています。サントリーホールディングス|水と生きる SUNTORY
「酒類ではない」と「アルコール0.00%」は同じ意味ではない
ここは少しややこしいところです。
酒税法上の「酒類」は、アルコール分1度以上の飲料とされています。国税庁
つまり、法律上「酒類ではない」からといって、必ずしも「アルコールが完全に0.00%」という意味になるわけではありません。
断酒を続けていて、アルコールそのものを避けたいのであれば、
「ノンアルっぽい商品だから大丈夫」ではなく、缶やボトルに「アルコール0.00%」と表示されているかを見る
という確認はしておいた方が安心だと思います。
私なら「0.00%」を確認して選ぶ
私自身、今ノンアルを飲むときは、それをお酒の代わりとして強く意識しているわけではありません。
それでも、断酒を続けている以上、わざわざアルコールが含まれている可能性のあるものを選びたいとは思いません。
だから私なら、商品を選ぶときはシンプルに、
「アルコール分0.00%と書いてあるか」
を確認します。
これは「少しでも入っていたら危険だから」という話ではなく、完全断酒を続けている自分にとって、余計な迷いを作らないためです。
断酒では「曖昧な選択肢」を増やさない方が楽だと思う
断酒を始めた頃の私は、できるだけ判断に迷う場面を減らした方が続けやすいと感じていました。
「これは飲んでもいいのか」
「少しくらいなら大丈夫なのか」
と毎回考えるより、
「私は酒を飲まない」
と決めてしまう方が楽でした。
ノンアルを飲むようになった今でも、その考え方自体は変わっていません。
だから、断酒中にノンアルを選ぶのであれば、私は0.00%と明記されたものを選び、それ以上複雑に考えないのが一番分かりやすいと思っています。
こんな人は、断酒中のノンアルを避けた方がいいと思う
ここまで書いてきた内容を踏まえると、私はノンアルコールビールを「断酒している人なら誰でも飲んでいいもの」とは考えていません。
特に、まだお酒への意識が強く残っている時期には、あえて飲まない方が断酒を続けやすい人もいると思います。
「本当はビールが飲みたい」と思っている人
まず慎重にした方がいいと思うのは、
「本当はビールが飲みたい。でも飲めないからノンアルにする」
という状態です。
この場合、飲んでいるものはノンアルでも、気持ちの中心にはまだお酒があります。
私自身、断酒初期にはノンアルを飲みませんでした。お酒をやめるのであれば、その代わりになるものを探すより、まずはお酒を意識する時間そのものを減らしたかったからです。
ノンアルを飲むと本物のお酒を思い出しそうな人
味や香りがきっかけになって、
「やっぱり本物のビールが飲みたい」
「一杯くらいならいいのでは」
と考えてしまいそうなら、私は無理にノンアルを飲む必要はないと思います。
ノンアルを飲めることが断酒の目標ではありません。
むしろ、断酒を続けるために必要なら、ノンアルも含めてお酒を連想するものから距離を置いていいと思います。
晩酌の代わりとして毎日必要になっている人
たとえば、
「夜になったら必ずノンアルを飲む」
「これがないと晩酌の時間を乗り切れない」
という状態も、私は少し慎重に見ます。
もちろん、それで断酒を続けられている人もいると思います。
ただ、私自身は酒を飲んでいた時間や習慣そのものから少しずつ離れていく方が楽だったので、「酒の代替品」が毎日必要な状態を目指しませんでした。
ノンアルがなくても平気なら、意味はかなり変わる
一方で、
- ノンアルがなくても困らない
- お茶や炭酸水でも構わない
- 本物のお酒を飲みたいとは思わない
- 飲んだあとも酒を意識しない
- ノンアルを特別なものだと思っていない
という状態なら、私はかなり意味が違うと思っています。
今の私がまさにそうです。
飲み会でノンアルを選ぶことはありますが、なければ別の飲み物でまったく困りません。
だから今の私にとっては、
「断酒しているからノンアルを飲む」のではなく、「たまたま選んだ飲み物がノンアルだった」
という感覚です。
私なら「飲む理由」を見ます
結局、私が一番見るのは、
ノンアルを飲むことそのものではなく、なぜそれを飲みたいのか
です。
お酒を我慢するために必要なのか。
それとも、数ある飲み物の中から普通に選んでいるだけなのか。
同じノンアルコールビールでも、この2つは私の中ではまったく違います。
だから、「断酒中にノンアルを飲んでいいですか?」と聞かれたら、私はまず、
「あなたは今、ノンアルを何のために飲もうとしていますか?」
と考えてみるのがいいと思います。
断酒中のノンアルについてよくある疑問
ここまでの内容を踏まえて、断酒中にノンアルコールビールを飲むか迷っている人が気になりやすい点を、私自身の経験からまとめます。
断酒して何年経てばノンアルを飲んでも大丈夫ですか?
「○年経てば大丈夫」とは言えないと思います。
私が初めてノンアルを飲んだのは断酒から5年以上経ってからですが、5年という期間を基準にしていたわけではありません。 気づけば、お酒を飲むという選択肢そのものをほとんど意識しなくなっていました。
そのため私は、経過年数より、
「まだ酒を飲みたいと思っているか」
「ノンアルを酒の代わりとして必要としているか」
の方を見るのが大切だと思っています。
アルコール0.00%なら、断酒中でも問題ありませんか?
アルコール分の表示だけを見れば、酒類業界の自主基準では「ノンアルコール飲料」はアルコール度数0.00%と定義されています。ただし、断酒という観点では、アルコール分だけでなく、味や香りによって本物のお酒を意識するかどうかも別に考えた方がいいと私は思っています。
0.00%でも、その味や雰囲気によって本物のお酒を強く思い出してしまう人もいるかもしれません。
特に「これでビールを飲みたい気持ちを我慢しよう」と考えているのであれば、私なら慎重にします。
飲み会ではノンアルを選んだ方がいいですか?
必ずしもノンアルを選ぶ必要はないと思います。
今の私は飲み会でノンアルを選ぶこともありますが、お茶やソフトドリンクでもまったく構いません。
むしろ断酒初期の私は、何を飲むかよりも飲み会そのものをできるだけ避けることを優先していました。
飲み会に行けばどうしても酒を意識する場面が増えるので、断酒が安定するまでは無理に参加しなくてもいいと思っています。
ノンアルを飲んだら本物のお酒が飲みたくなりました。やめた方がいいですか?
私なら、いったんやめます。
ノンアルを飲んだことをきっかけに本物のお酒を飲みたい気持ちが強くなるのであれば、少なくとも今の自分には合っていない可能性があります。
※ノンアルに限らず、私自身がどんなときにお酒を飲みたくなったのかは、「【断酒生活の現実】どんな時にお酒を飲みたくなるか?【それでも我慢します】」に当時の実体験を残しています。
ノンアルを飲み続けることに意味があるわけではありません。
断酒を続けることの方がずっと大切です。
特にアルコール依存症の治療中だったり、再飲酒への不安が強かったりする場合は、自己判断だけで続けず、主治医や専門機関に相談した方がいいと思います。
毎日ノンアルを飲んでもいいですか?
これも「毎日だからダメ」「たまになら大丈夫」と回数だけで判断できる話ではないと思います。
私なら、
「これがないと夜を過ごせない」
という状態になっていないかを気にします。
毎日飲んでいても単純に好きな飲み物として選んでいる人と、「晩酌の代わりがないとつらい」と感じている人では、同じ1本でも意味が違うからです。
私自身は今、ノンアルをどのくらい飲んでいますか?
ほとんど飲みません。
飲み会に参加したときなどに選ぶことはありますが、自宅で日常的に飲む習慣もありません。
そして、飲まない期間が続いても何とも思いません。
今の私にとっては、
「断酒しているから飲むもの」ではなく、「たまたま選ぶこともある飲み物」
という位置づけです。
この状態になって初めて、私の中ではノンアルとお酒がかなり切り離されたのだと思っています。
まとめ|ノンアルを「お酒の代わり」と考えている間は慎重にした方がいい
断酒中にノンアルコールビールを飲んでいいかについて、私は一律に「飲んでいい」「飲んではいけない」とは考えていません。
私自身は、断酒を始めた直後にはノンアルを飲みませんでした。初めて飲んだのは、断酒から5年以上経ってからです。
その頃には、お酒を飲むという選択肢自体をほとんど意識しなくなっていました。
最初にノンアルを飲んだときは、
「やっぱり、ノンアルはノンアルの味だな」
と思いました。
今振り返ると、その時点ではまだどこかで本物のお酒と比べていたのだと思います。
それでも、そこからお酒を飲みたくなることはありませんでした。
今では、飲み会などでごくたまにノンアルを選ぶことはありますが、それもコーラやお茶と同じような飲み物の選択肢の一つです。
ノンアルがなくても困りませんし、飲んだあとに本物のお酒を意識することもありません。
だから、私が今いちばん大事だと思っている判断基準は、
「断酒して何年経ったか」ではなく、「ノンアルを何のために飲もうとしているのか」
です。
もし、
「ビールを飲みたいから、代わりにノンアルを飲む」
「晩酌できないから、ノンアルで我慢する」
という状態なら、私は慎重にした方がいいと思います。
一方で、
「今日はお茶でもコーラでもノンアルでもいい」
という状態なら、意味はかなり違います。
私自身の感覚でいえば、
「ノンアルを使う」から「ノンアルを選ぶ」に変わったとき
が、一つの境目だったのだと思います。
ノンアルを飲めるようになることが、断酒の成功ではありません。
※ノンアルに限らず、私が何度も失敗したあとに実際にやってきた断酒の続け方は、「断酒・禁酒を続ける7つの方法|何度も失敗した私が7年以上続けられた実践法」にまとめています。
私にとって大きかったのは、お酒を飲まないことを意識しなくなったことでした。
断酒初期は、できるだけお酒を意識する場面から距離を置く。飲み会も必要がなければ無理に参加しない。そして、ノンアルを「お酒の代わり」として必要としているうちは、急いで飲まない。
これが、7年以上断酒を続けてきた今の私の考えです。
もちろん、アルコール依存症の治療中など、再飲酒リスクが高い場合は自己判断だけで決めず、主治医や専門機関の方針を優先してください。
「ノンアルを飲んでいいか」ではなく、「今の自分はまだお酒を意識しているか」。
迷ったときは、そこから考えてみるのがいいと思います。
※ノンアルだけでなく、断酒の始め方、続け方、身体や生活の変化まで全体を知りたい方は、「断酒完全ガイド|6年以上続けた私が語る効果・変化・続け方のすべて」にまとめています。


コメント