
お酒をやめると、人生は変わるのか。
2019年8月から7年以上断酒を続けてきた私の答えは、**「断酒は、人生を良い方向へ変えていく大きなきっかけになる」**です。
ただし、お酒をやめただけで、仕事や人間関係、自分自身の悩みが消えるわけではありません。私自身、断酒を続けたあとも、人生では何度も悩み、失敗し、立ち止まってきました。
それでも、断酒によって大きく変わったことがあります。それは、つらいことや自分にとって都合の悪い現実を、お酒で一時的にごまかすのではなく、しらふの自分で受け止めるようになったことです。
時間の使い方や自分自身への信頼も変わりましたが、私にとって一番大きかったのは、自分の人生を自分で引き受けようとするようになったことでした。
この記事では、私がお酒をやめるまでの経緯と、7年以上続けた今だから感じる「断酒で人生が変わるとはどういうことなのか」を、実体験をもとに振り返ります。
※断酒による身体・心・生活の具体的な変化や、断酒の続け方を幅広く知りたい方は、断酒完全ガイドも参考にしてください。
私がお酒をやめた理由
私が今につながる断酒を始めたのは、2019年8月25日です。
それまで私は20歳の頃から長くお酒を飲み続け、42歳のときには慢性膵炎と診断されました。医師から飲酒をやめるよう言われたあとも、「少しくらいなら大丈夫だろう」と考えて再び飲み、やめてはまた飲むことを繰り返していました。
今振り返ると、問題だったのはお酒そのものだけではなかったと思います。健康上やめた方がいいと分かっているのに、飲むために自分に都合のいい理由をつくっていたことでした。
そうしたことを続けるうちに、自分自身の言葉や判断を信じにくくなっていきました。そして2019年8月、ようやく「もう、お酒を飲むために自分をごまかすのはやめよう」と決めました。
私にとって断酒は、単にアルコールを口にしないことではありません。自分の現実を自分で受け止め、これからの人生を自分で選び直すための決断でした。
※慢性膵炎と診断されても再び飲んでしまった経緯や、病気をきっかけに断酒する難しさについては、次の記事に詳しくまとめています。
断酒で変わったのは、人生との向き合い方だった
7年以上断酒を続けてきて、私が一番大きく変わったと感じるのは、体調や生活習慣そのものよりも、自分の人生への向き合い方です。
お酒を飲んでいた頃は、嫌なことや不安があると、飲むことで一時的に気持ちを軽くすることがありました。でも、お酒を飲んでも問題そのものがなくなるわけではありません。
断酒してからは、つらいことがあれば「なぜつらいのか」を考え、うまくいかなければ「自分に変えられることは何か」を考えるようになりました。もちろん、いつもうまくできるわけではありませんが、お酒で気持ちをそらすのではなく、自分で考える時間は確実に増えました。
もう一つ大きかったのは、自分自身への信頼です。以前は「もう飲まない」と思ってもまた飲むことがあり、自分で決めたことを自分で破っていました。
断酒を始めてからは、「今日も飲まなかった」という小さな事実が毎日積み重なっていきました。その積み重ねによって、少しずつ 「自分で決めたことを、自分で守ることができる」 という感覚を取り戻していったのだと思います。
飲酒や二日酔いで失っていた時間がなくなったことも、大きな変化でした。ただ、私にとって本当に重要だったのは、その増えた時間を使って、自分の人生について考えたり、やり直したりできるようになったことです。
※断酒を1年以上続けた頃に感じていた身体・心・生活の具体的な変化については、次の記事に詳しくまとめています。
私がこれからもお酒を飲まない理由
7年以上断酒を続けてきた今も、私はこれからお酒を飲むつもりはありません。
それは、毎日我慢しているからではありません。今では、お酒を飲まない生活の方が、自分に合っていると分かったからです。
お酒を飲んでいた頃には、嫌なことを忘れたり、気持ちを軽くしたりする時間もありました。楽しかった思い出もありますし、お酒そのものをすべて否定するつもりもありません。
ただ、私の場合は、その一時的な楽しさと引き換えに、翌日の体調や時間を失ったり、「また飲んでしまった」と自分を責めたりすることもありました。
今は、そうした生活に戻りたいとは思いません。
断酒を続けるうちに、お酒を飲まないことは「何かを我慢すること」ではなくなりました。むしろ、自分がどう生きたいかを自分で選べる状態を守ることに近くなっています。
もちろん、断酒をしたから人生がいつもうまくいくわけではありません。つらいことも、失敗することもあります。
それでも、そうした出来事をしらふの自分で受け止めて、その都度考えていく方が、今の私には合っています。
だから私は、これからもお酒を飲みません。
断酒は、私にとって何かを失い続ける生活ではなく、自分の人生を自分の手に戻していくための選択になりました。
まとめ|断酒は人生を変える「きっかけ」になった
7年以上断酒を続けてきた私にとって、お酒をやめることは、人生の問題を解決してくれる魔法ではありませんでした。
仕事や人間関係、自分自身の悩みは、断酒をしてもなくなりません。それでも、そうした問題をお酒でごまかさず、自分で考え、自分で向き合うようになったことは、私の人生にとって大きな変化でした。
時間を失わなくなったこと、自分で決めたことを守れるようになったこと、そして「これからどう生きるか」をしらふの自分で考えられるようになったこと。その積み重ねが、少しずつ人生を良い方向へ変えてくれたのだと思います。
だから私の答えは、今も変わりません。
断酒そのものが人生を変えるのではなく、断酒によって自分の人生と向き合えるようになることが、人生を変えていく。
私にとって、お酒をやめるという選択は、そのための大きなきっかけになりました。
※毎日の飲酒を急にやめることで強い離脱症状が出る可能性がある場合は、自己判断だけで進めず、医療機関への相談をおすすめします。
断酒の始め方や続け方、実体験の記事は、以下にまとめています。







コメント