
お酒をやめると、人生は変わるのか。
2019年8月から7年以上断酒を続けてきた私の答えは、「断酒は、人生を良い方向へ変えていく大きなきっかけになる」です。
もちろん、お酒をやめただけで、仕事や人間関係、自分自身の悩みが自動的に解決するわけではありません。
でも、それは断酒の価値が小さいということではありません。
人生には、お酒を飲んでいても飲んでいなくても、自分で向き合わなければならない課題があります。
私の場合、断酒によって大きく変わったのは、そうした課題をお酒で一時的にごまかすのではなく、しらふの自分で正面から受け止めるようになったことでした。
時間の使い方、自分自身への信頼、そして人生への向き合い方。断酒を続ける中で、少しずつ良い方向へ変わったこともたくさんあります。
私にとって断酒は、人生の問題を消してくれる魔法ではありません。
しかし、自分の人生を自分で立て直していくための土台にはなりました。
この記事では、私がお酒をやめた理由、7年以上断酒して実際に変わったこと、断酒を通して気づいたこと、そして今でもお酒を飲まない理由まで、実体験をもとに振り返ります。
お酒をやめようか迷っている方や、断酒を続ける意味を考えている方に、何か一つでも参考になることがあれば幸いです。
※断酒全体の流れや続け方については、こちらの記事でも詳しくまとめています。
お酒をやめると人生は変わるのか
7年以上断酒を続けてきた今、私は、お酒をやめることは人生を良い方向へ変えていく大きなきっかけになると思っています。
断酒をしただけで、仕事や人間関係、自分自身の悩みがすべて解決するわけではありません。
でも、考えてみれば、そうした人生の課題は、お酒を飲んでいても飲んでいなくても、本来は自分で向き合わなければならないものです。
お酒を飲んでいた頃の私は、嫌なことや不安があると、飲むことで一時的に気持ちを軽くすることがありました。
その時間だけは楽になります。
しかし、翌日になっても問題そのものは残っています。
私にとって断酒の大きな変化は、そうした問題から逃げるためにお酒を使わなくなったことでした。
つらいことがあれば、しらふで考える。
失敗したら、自分の行動を振り返る。
変えられることがあるなら、少しずつ変えていく。
もちろん、それがいつもうまくできるわけではありません。
それでも、お酒で一時的にごまかすより、自分の人生に正面から向き合う時間は確実に増えました。
私は、これはとても大きな変化だと思っています。
人生の課題がなくなったから、人生が変わったのではありません。
自分の課題から逃げずに、自分で人生を良くしていこうとするようになった。
私にとって「お酒をやめて人生が変わった」というのは、そういう意味です。
断酒はゴールではありません。
でも、自分の人生を自分で整えていくための、非常に大きな一歩にはなりました。
私がお酒をやめた理由
私が今につながる断酒を始めたのは、2019年8月25日です。
ただ、私がお酒をやめるまでの道のりは、決して一直線ではありませんでした。
私は20歳の頃から、ほぼ毎日のようにお酒を飲んでいました。ビールやチューハイ、ワインなどが好きでしたが、自分ではいわゆる「大酒飲み」という意識はありませんでした。
ところが30歳を過ぎた頃から、原因の分からない激しい腹痛に襲われるようになり、42歳のときに慢性膵炎と診断されました。
約2か月入院し、医師からは「次に膵炎を起こせば命に関わる」と言われました。
それでも私は、その後再びお酒を飲むようになりました。
「少しくらいなら大丈夫だろう」
「自分はそれほど飲んでいない」
そんなふうに、自分に都合のいい理由をつくっていました。
そして、飲む、やめる、また飲むということを繰り返しました。
今振り返ると、一番大きな問題は、お酒そのものだけではなかったと思います。
自分にとって都合の悪い現実から目をそらし、自分自身をごまかしていたことでした。
健康上、お酒を飲まない方がいいことは分かっている。それでも飲むための理由を探す。
周囲を不安にさせていることも分かっている。それでも「これくらいなら大丈夫」と考える。
そうしたことを続けるうちに、私は自分自身の言葉や判断にも自信を持てなくなっていきました。
そして2019年8月、ようやく思いました。
もう、お酒を飲むために自分をごまかすのはやめよう。
私にとって断酒は、単にアルコールを口にしないことではありませんでした。
健康を守ることはもちろんですが、それ以上に、自分の現実を自分で受け止め、これからの人生を自分で選び直すための決断でした。
そうして始めた断酒が、現在まで7年以上続いています。
お酒をやめて本当に変わったこと
7年以上断酒を続けてきて、私自身、確かに変わったと感じることがあります。
もちろん、断酒をしただけで別人になったわけではありません。
でも、日々の生活や考え方には、少しずつ、しかし確実に変化がありました。
しらふで自分の人生を考えるようになった
一番大きかったのは、自分の人生を、しらふの状態で考えるようになったことです。
お酒を飲んでいた頃は、嫌なことや不安があれば、飲むことで一時的に気持ちを軽くすることができました。
その時間だけを見れば、確かに楽だったと思います。
しかし、お酒を飲んでも、問題そのものがなくなるわけではありません。
翌日になれば、同じ現実が残っています。
断酒をしてからは、嫌なことがあっても、お酒を使って気持ちをそらすことがなくなりました。
つらければ、なぜつらいのかを考える。
うまくいかなければ、何を変えられるのかを考える。
自分が間違えたのであれば、それを認める。
もちろん、いつもきれいにできるわけではありません。
落ち込むこともありますし、感情的になることもあります。
それでも、少なくとも以前より、自分の問題を自分で考える時間は増えました。
飲酒や二日酔いで時間を失わなくなった
もうひとつ大きく変わったのは、時間の使い方です。
飲んでいる時間がなくなり、翌日の二日酔いやだるさもありません。
夜にしたことを翌朝になって後悔したり、記憶が曖昧になったりすることもなくなりました。
一日一日は地味です。
でも、飲まずに過ごした時間が7年以上積み重なると、その差はとても大きいと感じます。
自分自身への信頼を取り戻していった
そして私にとって、もうひとつ大切なのが、自分自身への信頼です。
以前は「もう飲まない」と思っても、また飲んでしまうことがありました。
自分で決めたことを、自分で破る。
それを繰り返していると、自分自身の言葉を信じられなくなっていきます。
断酒を始めてからは、「今日も飲まなかった」という小さな事実が毎日残るようになりました。
一日だけなら、とても小さなことです。
でも、その一日を積み重ねることで、少しずつ、
「自分で決めたことを、自分で守ることができる」
という感覚が戻ってきました。
私にとって特に大きかったのは、問題があったときに、お酒に逃げるのではなく、自分で考え、自分で向き合える状態になったことです。
そして、それは私にとって、人生を少しずつ良い方向へ変えていくための、とても大きな変化でした。
※断酒を始めて1年以上たった頃に感じていた身体・心・生活の変化については、こちらの記事で詳しく振り返っています。
お酒をやめて気づいた、本当に向き合うべきこと
7年以上断酒を続けてきて、私は一つのことに気づきました。
仕事、人間関係、自分の性格や弱さといった人生の課題は、そもそもお酒を飲むか飲まないかとは別の問題だということです。
人生には、思い通りにならないことがあります。
自分で変えられることもあれば、どうしても変えられないこともあります。
でも、お酒をやめてからは、そうしたことに対して、
「では、自分にできることは何だろう」
と考えるようになりました。
私にとって、これは断酒によって得られた大きな変化です。
断酒とは、人生の問題をなくすことではありません。
自分の人生から目をそらさず、自分にできることを一つずつ積み重ねていける状態をつくること。
そして、その積み重ねが、少しずつ人生を良い方向へ変えていくのだと思います。
私にとって断酒は、そのための大切な土台になりました。
私がこれからもお酒を飲まない理由
7年以上断酒を続けてきた今も、私はお酒を飲まないと決めています。
それは、我慢を続けているからではありません。
お酒を飲まない方が、自分の人生を自分で考え、自分で選び、自分で整えていけると分かったからです。
お酒を飲めば、一時的に気持ちが軽くなることはあると思います。
嫌なことを少し忘れられたり、楽しい気分になれたりすることもあります。
私自身、そういう時間を何度も経験してきました。
でも、今の私にとって大切なのは、その一時的な気分の変化よりも、翌日も自分の人生をきちんと引き受けられる状態でいることです。
つらいことがあれば、その原因を考える。
うまくいかなければ、何を変えられるかを考える。
自分ではどうにもできないことなら、それをどう受け止めるかを考える。
もちろん、いつも正しくできるわけではありません。
迷うこともありますし、感情的になることもあります。
それでも、お酒を使ってその時間から逃げるのではなく、しらふの自分で考える方を選びたいと思っています。
断酒を続けている理由は、過去を怖がっているからだけではありません。
これからの人生を、できるだけ自分の意思で生きたいからです。
7年以上飲まずに過ごしてきて、私は少しずつ、自分で決めたことを自分で守る感覚を取り戻してきました。
今日も飲まない。
その一日は、とても小さな選択です。
でも、その小さな選択を積み重ねることが、私にとっては、自分の人生を良い方向へ整えていくことにつながっています。
だから私は、これからもお酒を飲みません。
断酒は、何かを失い続ける生活ではなく、自分の人生を自分の手に戻していくための選択だと、今は思っています。
まとめ|お酒をやめると人生は変わるのか
7年以上断酒を続けてきた今、私は、お酒をやめることは人生を良い方向へ変えていく大きなきっかけになると思っています。
断酒をしただけで、仕事や人間関係、自分自身の悩みがすべてなくなるわけではありません。
でも、人生の課題は、そもそもお酒を飲むか飲まないかとは別に、自分で向き合わなければならないものです。
私にとって断酒の一番大きな意味は、そうした課題をお酒で一時的にごまかすのではなく、しらふの自分で受け止め、自分にできることを考えるようになったことでした。
お酒をやめてから、使える時間は増えました。
翌日の後悔や記憶の曖昧さもなくなりました。
そして何より、少しずつですが、自分で決めたことを自分で守れるという感覚を取り戻してきました。
断酒は、人生の問題を消してくれる魔法ではありません。
でも、自分の人生を自分で考え、良い方向へ整えていくための土台にはなる。
私は7年以上続けてきて、そう感じています。
もし今、お酒をやめようか迷っているなら、最初から一生飲まないと考えなくてもいいと思います。
まずは今日一日、飲まずに過ごしてみる。
その一日は小さく見えても、自分の人生を自分で選ぶ一歩になるかもしれません。
そして、その一日を積み重ねた先で見える景色は、飲み続けていた頃とは少しずつ変わっていくはずです。
※毎日の飲酒を急にやめることで強い離脱症状が出る可能性がある場合は、自己判断だけで進めず、医療機関への相談をおすすめします。
断酒の始め方や続け方、実体験の記事は、以下にまとめています。







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