日銀の黒田総裁が、土曜日にアメリカのワシントンでのイベントに参加しました。
そこで、黒田総裁は、日本は金融緩和政策を継続すると述べたようです。
これで、日本とアメリカの金利差はさらに広がるということが確実になりました。
月曜日の為替相場がどのようになるか注目されます。
普通に行くと、さらに円安ドル高が進むと思われ、さらに日銀の為替市場介入も予想されます。
今日はこの話題を取り上げようと思います。
まずは記事全体を読んでみたいと思います。
日銀の黒田東彦総裁は土曜日、日本が賃金上昇を確実にし、2%のインフレ目標を安定的かつ持続的に達成するためには金融緩和が依然として必要であると述べた。
Kuroda again signaled that the BOJ would remain an outlier among major central banks, which have begun to raise interest rates to fight inflation. The yen has plunged to a 32-year low versus the U.S. dollar as financial markets price in that policy divergence.
黒田総裁は、日銀は、インフレと戦うために金利を引き上げ始めた主要中央銀行の中で異常値のままであり続けるだろうと再び示唆した。 円は対米ドルで 32 年ぶりの安値に急落し、金融市場はその政策の相違を織り込みました。
His remarks at an event in Washington contrasted sharply with those of his British counterpart Andrew Bailey, who indicated that a bigger interest rate hike would be needed despite his government’s tax cut plan roiling financial markets.
ワシントンでのイベントでの彼の発言は、彼の政府の減税計画が金融市場を混乱させているにもかかわらず、より大きな利上げが必要であることを示した彼の英国のカウンターパートであるアンドリュー・ベイリーの発言とは対照的でした.
During the event, Bank of England Governor Bailey made the policy contrast starker by saying he does not hesitate to raise rates to meet its own inflation target.
イベント中、イングランド銀行のベイリー総裁は、自身のインフレ目標を達成するために金利を引き上げることをためらわないと述べて、政策のコントラストをさらに強めました。
では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。
日銀の黒田東彦総裁は土曜日、日本が賃金上昇を確実にし、2%のインフレ目標を安定的かつ持続的に達成するためには(to ensure wage growth and achieve its 2 percent inflation target stably and sustainably)金融緩和が依然として必要である(monetary easing is still needed)と述べた。
日銀の黒田総裁は、再度、日本には金融緩和が必要だと言ったようです。
土曜日に、コメントをしています。
賃金上昇を確実にして、2%のインフレ目標を安定的かつ継続的に達成するためには、金融緩和を継続する必要がある。
黒田総裁の考えはこのようです。
“to ensure wage growth and achieve its 2 percent inflation target stably and sustainably”で「賃金上昇を確実にし、2%のインフレ目標を安定的かつ継続的に達成するためには」と訳しています。
“ensure”は「確かにする、保証する」という意味。
“sustainably”は「持続的に」という意味。
最近、持続可能エネルギーというので”sustanable energy”という言葉がよく使われています。
黒田総裁は、日銀は、インフレと戦うために金利を引き上げ始めた主要中央銀行の中で異常値のままであり続けるだろうと再び示唆した(again signaled that the BOJ would remain an outlier among major central banks)。 円は対米ドルで 32 年ぶりの安値に急落し(has plunged to a 32-year low versus the U.S. dollar)、金融市場はその政策の相違を織り込みました(as financial markets price in that policy divergence)。
世界の他の主要銀行は、インフレを止めるために、金利の引き上げを行っています。
その中で、ほぼ日本だけが金融緩和を行っている。
しかし、黒田総裁は、日本は他の世界の主要銀行の中で異常値のままであり続けるだろうと示唆した。
改めて、明確に金融緩和を続けると宣言したわけです。
そして、それを受けて、円はドルに対して急落し、32年ぶりの円安ドル高水準になっています。
“as financial markets price in that policy divergence”で「金融市場はその政策の相違を織り込んだ」と訳しています。
“price in”で「織り込んだ」「価格に入れ込んだ」という意味を表しています。
“divergence”は「相違」という意味。
ワシントンでのイベントでの彼の発言は、彼の政府の減税計画が金融市場を混乱させているにもかかわらず(despite his government’s tax cut plan roiling financial market)、より大きな利上げが必要であることを示した彼の英国のカウンターパートであるアンドリュー・ベイリーの発言とは対照的でした(contrasted sharply with those of his British counterpart Andrew Bailey).
黒田総裁はワシントンでのイベントで、日本の金融緩和継続についてコメントしました。
一方で、イギリスのアンドリュー・ベイリー中央銀行の総裁は、大きな利上げが必要だとコメントした。
イギリス政府は、減税計画を発表し、金融市場を混乱させています。
イギリスでは、リズ・トラス首相が就任し、さっそく減税計画を発表しました。
“despite his government’s tax cut plan roiling financial market”で「彼の政府の減税計画が金融市場を混乱させているにもかかわらず」と訳しています。
“despite”は「~にもかかわらず」という意味。よく使う表現です。
イベント中、イングランド銀行のベイリー総裁は、自身のインフレ目標を達成するために金利を引き上げることをためらわないと述べて(by saying he does not hesitate to raise rates to meet its own inflation target)、政策のコントラストをさらに強めました(made the policy contrast starker)。
イギリス中央銀行のベイリー総裁は、黒田総裁も出席したイベントで述べています。
インフレ目標を達成するために金利を引き上げることをためらわない。
このことで、金融緩和の必要性を述べた黒田総裁及びイギリス政府との政策のコントラストが際立った。
“made the policy contrast starker”で「政策のコントラストをさらに強めた」と訳しています。
“starker”は”stark”「硬直させた」という意味の比較級です。
黒田総裁の金融緩和のコメントは、アメリカとの金利格差をさらに広げることを意味し、その結果、円安ドル高がさらに進むことを示しています。
でも、たぶんあまり効果がないだろうという予想がされています。
今日は、日銀の黒田総裁がワシントンのイベントで金融緩和政策の継続を改めてコメントしたという話題を取り上げました。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
こうぷー
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