ロシアのウクライナ侵攻が始まってから1カ月以上が経ちました。
日本などの報道では、世界中がロシアを非難しているように見えます。
でも、実際は必ずしもそうではないようです。
特にアフリカ諸国は、歴史上の観点から、ロシアを非難する気持ちになれないようです。
むしろ、西側諸国の方が嫌いなので、ロシアの方がましだという考えの国も多い。
今日はそのような話題を取り上げようと思います。
まずは記事全体を読んでみたいと思います。
ロシアのウラジーミルプチン大統領の最も声高な擁護者の一部は、冷戦の最盛期に開花したアフリカ統一と反帝国主義の教義の擁護者である汎アフリカ主義者です。
Putin “wants to get his country back,” Kemi Seba, a Franco-Beninese pan-Africanist, declared in early March. “He doesn’t have the blood of slavery and colonization on his hands,” Seba argued.
プーチンは「彼の国を取り戻したいのだ」と、フランコベナンの汎アフリカ主義者であるケミ・セバは3月初旬に宣言した。 「彼は奴隷制と植民地化の血を手に持っていません」とセバは主張しました。
“Putin is not my Messiah but I prefer him to all the western presidents and all the damned African presidents who are under the thumb of western oligarchy.”
「プーチンは私の救世主ではありませんが、西側の寡頭制の支配下にあるすべての西側の大統領やすべての忌まわしいアフリカの大統領よりも彼を好みます。」
Many African countries showed their support for Russia — or at least their diplomatic ambivalence — at an early stage in the crisis.
多くのアフリカ諸国は、危機の初期段階で、ロシアへの支持、または少なくとも外交上のためらいを示しました。
On March 2, members of the U.N. General Assembly voted massively to condemn the invasion of Ukraine. But out of the 35 countries that abstained, 16 were in Africa.
3月2日、国連総会のメンバーは、ウクライナの侵略を非難するために大規模な投票を行いました。しかし、棄権した35か国のうち、16か国はアフリカにありました。
Eritrea voted against the resolution, while another eight African countries did not cast their vote.
エリトリアは決議に反対票を投じましたが、他の8つのアフリカ諸国は投票しませんでした。
では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。
ロシアのウラジミール・プーチン大統領の最も声高な擁護者(most vocal defenders)の一部は、冷戦の最盛期に開花した(flowered at the height of the Cold War)アフリカ統一と反帝国主義の教義の擁護者である(advocates of the doctrine)汎アフリカ主義者です。
ロシアのウクライナ侵攻に対しては、世界中がロシアを非難しているわけではありません。
その中の一つがアフリカの汎アフリカ主義者たち。
汎アフリカ主義者というのは、「アフリカを民族的故国とし、アフリカ大陸をアフリカ人の手で統合し独立させようという考えや運動。」のようです。
なぜこの人たちがプーチン大統領を擁護するのでしょうか?
“advocates of the doctorine”で「教義の擁護者である」と訳しています。
“advocate”は「支持者、擁護者」という意味。”doctorine”は「教義」ですね。
プーチンは「彼の国を取り戻したいのだ(wants to get his country back)」とフランコベナンの汎アフリカ主義者であるケミ・セパは3月初旬に宣言した(declared in early March)。
「彼は奴隷制と植民地化の血(the blood of slavery and colonization)を手に持っていません」とセパは主張した(argued)。
フランコベナンのケミ・セパが宣言していることを書いています。
「プーチン大統領は単に彼の国を取り戻したいだけだ」
プーチン大統領には、奴隷制や植民地の血は流れていない。
すなわち、旧ソ連が植民地支配や奴隷制を行っていなかったので、その末裔であるプーチン大統領もそうではないと言っている。
そして、汎アフリカ主義と同じように、自分たちの国を自分たちで取り戻したいだけなのだと言っています。
“declared in early March”で「3月の初旬に宣言した」と訳しています。
“declare”は「宣言する」という意味の動詞。
「プーチンは私の救世主ではありません(is not my Messiah)が、西側の寡頭制の支配下にある(under the thumb of western oligarchy)すべての西側の大統領やすべての忌まわしいアフリカの大統領よりも彼を好みます(prefer him)。」
ケミ・セパは続けて言っています。
プーチン大統領は、救世主ではない。
でも、西側の少数独裁戦の支配下にあるすべての西側の首脳やアフリカの大統領よりよっぽどましだ。
だから、プーチン大統領の方がいい、と。
“under the thumb of western oligarchy”で「西側の寡頭制の支配下にある」と訳しています。
“under the thumb of ~”で「~の支配下にある」という意味です。
多くのアフリカ諸国は、危機の初期段階で(at an early stage in the crisis)、ロシアへの支持(their support for Russia)、または少なくとも外交上のためらい(at least their diplomatic ambivalence)を示した。
ロシアのウクライナ侵攻が始まった当初に、アフリカ諸国は、ロシアを支持したり、少なくともロシアを非難することにためらいを示した。
これは、歴史上の問題で、アフリカを植民地にしたり、奴隷制や帝国主義を行わなかったロシアに対して、少なくとも西側諸国よりも悪い印象を持っていないことが原因のようです。
そして、西側に協力するぐらいなら、ロシアを支持しようと思うようです。
“at least their diplomatic ambivalence”で「少なくとも外交上のためらい」と表現しています。
“at least”は「少なくとも」という意味。
“diplomatic”は「外交上の」、”ambivalence”は「両面感情、ためらい」という意味です。
ちょっと難しいですね。
3月2日、国連総会のメンバーは、ウクライナ侵略を非難するために(to condemn the invasion of Ukraine)大規模な投票を行いました(voted massively)。
しかし、棄権した35か国のうち(out of the 35 countries that abstained)、16か国はアフリカにありました。
ロシアがウクライナ侵攻をしてから、しばらくした3月2日に国連総会で投票があった。
これは、ロシアを非難する決議だった。
この決議には、35か国が棄権をしたのだが、そのうち16か国がアフリカ諸国。
棄権の半数近い国がアフリカ諸国だったということです。
“to condemn the invasion of Ukraine”で「ウクライナ侵略を非難するために」と訳しています。
“condemn”は「非難する」という意味の動詞です。
エリトリアは決議に反対票を投じました(voted against the resolution)が、他の8つのアフリカ諸国は投票しませんでした(did not cast their vote)。
エリトリアは反対票を投じました。
反対票を投じたのは、ベラルーシ、北朝鮮、エリトリア、ロシア、シリアの5カ国だけ。
棄権が35か国、意思を示さなかったのは12か国でした。
その意思を示さなかった国のうち8か国がアフリカ諸国だったようです。
“did not cast their vote”で「投票をしなかった」と訳しています。
“cast”は「票を投じる」という意味があります。
今日は、ロシアのウクライナ侵攻について、アフリカ諸国が必ずしも反対ではないという話題でした。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
こうぷー
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