再び、ロシア・ウクライナ情勢の記事を呼んでいこうと思います。
ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ侵攻が結構簡単に終わるものと思っていたようです。
しかし、ウクライナが思った以上に強かった?または、ロシア軍がそれほど強くはなかったため、ロシアの思うようには進んでいません。
しかも、西側諸国は、強烈な金融制裁までも行ってきました。
これらは、プーチン大統領が想定していたものからは掛けなはれているようです。
今日は、プーチン大統領がこのウクライナ侵攻ではたくさんの誤算をしているという話題です。
では、まずは記事全体を読んでみたいと思います。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナで軍事攻撃を開始して以来、多くの誤算を行ってきました。それらの失敗は今、彼を悩ませるために戻ってきています。
Factors such as stiffer-than-expected resistance from Ukrainian military forces have likely forced a rethink in Moscow’s strategy. Putin, who has wielded power in Russia since 2000, apparently overestimated the fighting capabilities of the Russian forces, among other related considerations.
ウクライナ軍からの予想よりも厳しい抵抗などの要因により、モスクワの戦略の再考が余儀なくされた可能性があります。 2000年以来ロシアで権力を行使しているプーチンは、他の関連する考慮事項の中でも、ロシア軍の戦闘能力を明らかに過大評価していた。
In a speech before the incursion began, Putin derided Ukraine as a “failed state.” He even seemed to suggest that merely dispatching military forces to Ukraine might be enough to effectuate a bloodless capitulation and the surrender of the capital, Kyiv, and other cities.
侵略が始まる前の演説で、プーチンはウクライナを「失敗国家」として非難した。彼は、ウクライナに軍隊を派遣するだけで、無血の降伏と首都キエフや他の都市の降伏を実現するのに十分かもしれないとさえ示唆しているようでした。
On the third day of the invasion, the United States and European nations decided to exclude Russian banks from the SWIFT international financial transaction system. It seems Putin miscalculated on this point, too.
侵略の3日目に、米国と欧州諸国は、ロシアの銀行をSWIFT国際金融取引システムから除外することを決定しました。この点でもプーチンは誤算しているようだ。
Before the invasion started, the Russian leader held summit talks with the heads of Germany and France and confirmed a plan to continue Russian economic cooperation.
侵略が始まる前に、ロシアの指導者はドイツとフランスの首脳と首脳会談を行い、ロシアの経済協力を継続する計画を確認した。
Analysts believe Putin may have assumed that even if Russia launched an attack, Germany, France and other nations would not take SWIFT-related measures as it would be a last-resort financial sanction.
アナリストは、プーチン大統領は、ロシアが攻撃を開始したとしても、ドイツ、フランス、その他の国々は、最後の手段となる金融制裁となるため、SWIFT関連の措置を講じないと想定した可能性があると考えています。
In a meeting with economic ministers and other officials at the end of February, Putin reportedly could not conceal his frustration, blasting the West as “an empire of lies.”
伝えられるところによると、2月末の経済大臣や他の当局者との会談で、プーチンは彼の欲求不満を隠すことができず、西側を「嘘の帝国」として非難した。
では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。
ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、ウクライナでの軍事攻撃を開始して以来(since launching his military offensive)、多くの誤算を行ってきました(has made a slew of miscalculations)。
それらの失敗(missteps)は今、彼を悩ませるために戻ってきています(coming back to haunt him)。
ロシアがウクライナに侵攻してから1週間が経ちました。
ロシアのプーチン大統領が、そのウクライナ侵攻を開始してから、たくさんの失敗をしてきたと言っています。
それらが、プーチン大統領を悩ませるという形で彼に戻ってきている。
どのような失敗を行ってきたのでしょうか?
“has made a slew of miscalculations”で「多くの誤算を行ってきた」と訳しています。
“slew”は「たくさん、大量、おびただしい数」という意味です。
“miscalculation”は「計算ミス、判断ミス」などの意味です。
“calculation”が「計算」だと分かれば、理解しやすい単語です。
“coming back to haunt him”で「彼を悩ませるために戻ってきている」と表現しています。
“haunt”は「(悪いことが)悩ませる」とか、「思い浮かぶ、付きまとう」という意味です。
ウクライナ軍からの予想よりも厳しい抵抗(stiffer-than-expected resistance)などの要因により、モスクワの戦略の再考が余儀なくされた可能性があります(have likely forced a rethink)。
2000年以来、ロシアで権力を行使している(has wielded power)プーチンは、他の関連する考慮事項の中でも(among other related considerations)、ロシア軍の戦闘能力を明らかに過大評価していた(apparently overestimated)。
ウクライナ軍が、予想以上に厳しい抵抗をしているということが報じられています。
ロシア軍の侵攻が、プーチン大統領が思ったようには進んでいない。
このことは、モスクワの軍事戦略の再考を余儀なくされた可能性がある。
その要因としては、プーチン大統領がロシア軍の戦闘能力を過大評価していことが原因ではないか?と言われています。
“stiffer-than-expected resistance”で「予想よりも厳しい抵抗」と訳しています。
“stiffer”は”stiff”「固い、厳しい」の比較級。
予想よりも「より厳しい」ということです。
“has wielded power”で「権力を行使している」と表現しています。
“wield”「(武器などを)巧み使う」とか「(権力を)行使する」という意味の動詞です。
侵略が始まる前の(before the incursion began)演説で、プーチンはウクライナを「失敗国家」として非難した(derided)。
彼は、ウクライナに軍隊を派遣するだけで(merely dispatching military forces)、無血の降伏と首都キエフや他の都市の降伏を実現するのに十分かもしれない(might be enough to effectuate a bloodless capitulation and surrender) とさえ示唆しているようでした(even seemed to suggest)。
プーチン大統領は、ウクライナに侵攻する前に演説を行ったようです。
その演説で、ウクライナのことを「失敗国家」と非難した。
そして、プーチン大統領は、ウクライナに実際に軍隊を派遣すれば、それでもう、ウクライナは降伏するだろうと思っていたようでした。
ロシア軍を派遣しただけで、びびって、すぐに降伏するだろうと考えていたようです。
でも、実際には違いました。
“merely dispatching military force”で「軍隊を派遣するだけで」と表現しています。
“merely”は「ただ~に過ぎない」という意味の副詞。”only”より形式ばった言い方のようです。
“dispatch”は「送る」とか「派遣する」という意味の動詞です。
“might be enough to effectuate a bloodless capitulation and surrender”で「無血降伏を実現するのに十分かもしれない」と訳しています。
“effectuate”は「達成する、実現する」という意味。
“capitulation”も”surrender”も「降伏」という意味です。
侵略の3日目に(on the third day of the invasion)、アメリカとEU諸国は、ロシアの銀行をSWIFT国際金融取引システムから除外することを決めました(decided to exclude)。
この点でも(on this point, too)プーチンは誤算しているようです。
軍事戦略だけでなく、経済的な外交面でも、プーチン大統領は、誤算をしています。
ウクライナ侵攻後3日目に、アメリカとEU各国は、ロシアの銀行をSWIFTから外すことを決めた。
これによって、ロシアの銀行は西側の銀行とは銀行間取引が出来なくなってしまった。
金融的に孤立することになってしまったわけです。
これも、プーチン大統領をとても悩ますことになっています。
“decided to exclude”で「除外することを決めた」と訳しています。
“exclude”は「除外する、排除する、締め出す」という意味の動詞です。
侵略が始まる前に、ロシアの指導者は、ドイツとフランスの首脳と首脳会談をし(held summit talks with)、ロシアの経済協力を継続する計画を確認しました(confirmed a plan to continue Russian economic cooperation)。
プーチン大統領は、ウクライナ侵攻を開始する前に、ドイツとフランスの首脳と会談をしていました。
そこで、ロシアに対する経済協力が続けられるということを確認した。
それが、結果的にSWIFTから外されてしまうという結果になったことが誤算だと言っています。
でも、軍事侵攻をしても認めますとは言ってないと思いますけどね。
“confirmed a plan to continue Russian economic cooperation”で「ロシアの経済協力を継続する計画を確認した」と訳してます。
“confirm”は「確認する」という動詞。よく使う単語です。
アナリストは、プーチン大統領は、ロシアが攻撃を開始したとしても(even if Russia launched an attack)、ドイツ、フランス、その他の国々は、最後の手段となる金融制裁(a last-resort financial sanction)となるため、SWIFT関連の措置を講じない(would not take SWIFT-related measures)と想定した可能性がある(may have assumed)と考えている。
アナリストによると、プーチン大統領は、ウクライナ侵攻をしても、ドイツ、フランスやその他の国はSWIFT関連の措置はしないだろうと思っていた節がある。
SWIFT関連の金融制裁は、最後の手段なので、それ以上手がなくなることから、やらないだろうと見越していた。
しかし、実際には、西側諸国はロシアの銀行をSWIFTから外すことを決めて、実行した。
これも、プーチン大統領の大きな誤算となっている。
“a last-resort financial sanction”で「最後の手段となる金融制裁」と訳しています。
“resort”は「頼ること、当てにすること、頼りの綱」という意味の名詞。
「リゾート地」の「リゾート」もこの名詞の別の意味です。
“may have assumed”で「想定した可能性がある」と訳しています。
“assume”は「仮定、想定、推定する」という意味の動詞です。
伝えられるところによると(reportedly)、2月末の経済大臣や他の当局者との会談で、プーチンは彼のフラストレーションを隠すことが出来ず(could not conceal his frustration)、西側を「嘘の帝国」と非難しました(blasting)。
西側諸国がロシアの銀行のSWIFTからの除外を決めてからのロシア内の会議で、プーチンは怒ったようです。
ウクライナ侵攻の前に、ドイツとフランスの首脳たちは、ロシアへの経済援助を約束したのに、それを裏切ったということでしょう。
「西側諸国は、嘘の帝国だ」と非難をした。
関係者の中にいて、自分の感情を抑えられないほど、怒ったようです。
でも、ウクライナ侵攻を許すとは言っていないですからね。
“could not conceal his frustration”で「フラストレーションを隠すことが出来なかった」と訳しています。
“conceal”は「隠す」という意味の動詞です。たまに出てきます。
今日は、再びロシア・ウクライナ情勢の話でした。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
こうぷー
コメント