お酒の飲みすぎで、体を壊してしまった。
お酒を飲むと、いつも人に迷惑をかけてしまう。
お酒を飲むと、記憶がなくなることがある。
家族からお酒をやめるように言われている…。
いろんなことが原因で、「お酒をやめないといけない」と思っている人は多いと思います。
でも、「どのようにすれば、断酒・禁酒ができるのか、分からない」という人もたくさんいらっしゃると思います。
断酒・禁酒をするということは、言うだけならば、すごく簡単なことなんです。
「要するに、毎日、お酒を飲まなければいい」ということだけなんです。
でも、これまで何十年も毎日飲んできた人などにとっては、それは大変なことです。
今まで、毎日のようにたくさんお酒を飲んできた人にとって、断酒・禁酒をするということは、とても難しいことなのです。
では、どのようにすれば、お酒をやめられるようになるのでしょうか?
では、「どのようにお酒をやめ始めればいいのか?」の具体的な方法について、書いてみようと思います。
お酒をやめる具体的な方法について
お酒をやめる具体的な方法を考えるというのは、言い換えると、お酒を飲みたいという欲求(飲酒欲求)をどのようにコントロールして抑制するか?ということを考えることになると思います。
まずは、僕の具体的な経験をお話ししましょう。
僕は、約13年前に、慢性膵炎になってお酒を飲んではいけなくなりました。
そして、そのあと、病気が怖かったこともあって、特に苦しむこともなく4年間断酒・禁酒を続けられました。
しかし、4年間断酒・禁酒をしてから、少しぐらいお酒を飲んでも大丈夫なんじゃないか?という勝手な思いが湧いてきて、再飲酒を始めてしまいました。
当然、お酒を飲んではいけない体ですから、家族に見つかっては断酒・禁酒をするように言われました。
そして、何度も断酒・禁酒をしようと試みるのですが、なかなか断酒・禁酒を続けることが続かず、その後4年間にわたって、飲んだりやめたりを繰り返し、継続した断酒・禁酒に失敗し続けてきました。
ようやく、4年半まえの夏から継続した断酒・禁酒を始めることができて、今日で1,664日目です。
そこで、どうやったら断酒・禁酒を続けることができるのかという、僕が知っている具体的な方法について、書いていこうと思います。
その具体的な方法は、次のような内容のものなので、実際にお酒を止められている効果があるものになります。
ですから、お酒を止められることの実証済みのものばかりです。
- これまで僕自身が断酒・禁酒をするためにやってきたいろんな経験
- 他の断酒・禁酒をしている人から聞いたこと
具体的なお酒をやめる具体的な方法、飲酒欲求をコントロールする方法としては、次に書いているようなものが考えられると思います。
●炭酸飲料を飲む
●コーヒーを飲む
●甘いものを食べる
●運動をする
●好きなことをやる
●病院を受診する
それぞれの方法について、詳しく見ていきたいと思います。
ノンアルコール飲料を飲む
これからお酒をやめようと思う人がまず思いつくのが、この方法だと思います。
アルコールを飲めなくなったのだから、その代わりのものを考える。
同じようなテイストで、アルコールが入っていないノンアルコール飲料を代替物として飲めば、いいんじゃないか?
そしたら、お酒をやめることができるだろう…。
一見、とてもお酒をやめるために良い方法のように思えます。
でも、断酒・禁酒を続けている人の間では、この方法で断酒・禁酒を続けるのは、実はとても難しいと言われています。
その理由は、本来、ノンアルコール飲料というのはお酒を飲む人が、お酒を飲めないときに、お酒の代替品として飲むものだからです。
よく使われるのが、自動車を運転するから、ノンアルコールビールで我慢をするというようなシチュエーションです。
そのような場合でも、あくまで「アルコールの代わりに飲む」ということが大前提になっています。
すなわち、この代替品を飲むことの先には、普通であれば「本物のアルコールを飲む」ということが見据えられています。
そうなんです。
ノンアルコール飲料はあくまで「アルコールを飲む」ということがその前提に見え隠れするわけです。
ノンアルコールでありながら、未成年には販売しないという理由がそこにあるのだと思います。
これを飲むと飲酒につながる…。
つまり、未成年者がノンアルコール飲料を飲んで、そこから本物のアルコールに手を出すということが想定されるからでしょう。
ですから、断酒・禁酒をしようとする人も、ノンアルコール飲料を飲むということは良くないです。
結局、本物のアルコールを飲むということに結びついてしまう可能性があるからです。
さらに、長年お酒を飲んでいた人が実際にノンアルコール飲料を飲むと、脳がお酒を飲んでいたことを思い出してしまうということもあります。
かえって、飲酒欲求を引き出させることになるのです。
同じようなテイストの飲料を飲むことによって、脳が勝手に本物のアルコールを思い出してしまうわけです。
それが導火線のようになって、ノンアルコール飲料が本物のアルコール飲料に結びついてしまう…。
そんな危険性がノンアルコール飲料には存在します。
ですから、ノンアルコール飲料は、どうしてもお酒のようなものでなければ格好がつかない時だけにするほうが良いです。
例えば、どうしても避けられない送別会などの飲み会でやり過ごすための手段。
常に、ノンアルコール飲料を飲み続けて、断酒を続けるというのは難しいのではないかと思います。
炭酸飲料を飲む
炭酸飲料を飲むことで、飲酒欲求を抑えるという人は、わりと多いと思います。
実は僕自身もそうです。
コーラだったり、サイダーだったり、普通の炭酸水だったり…。
ビールが好きだった人などは、間違いなく炭酸飲料で我慢する人が多いと思います。
炭酸のシュワシュワした感じが、なんとなく飲酒欲求を抑えることを納得させてくれます。
お茶や紅茶でもいいのですが、なんとなく刺激がないように感じるんですよね。
かったるい感じというか、なんというか…。
お酒を飲んでいた人は、やっぱり何らかの刺激に依存している場合が多いです。
ですので、炭酸の刺激がお酒を飲めない不満感を少し満足させてくれるような気がします。
本当は、そんな刺激にも依存しないようになるのがベストなんですけどね。
一足飛びにそこまで行くのは難しいので、まずはお酒なしで過ごせるようになるのが第一歩です。
炭酸であれば、そんなに弊害もありません。
そういった意味で、炭酸飲料はとても良いと思います。
飲酒欲求が湧いたら、吐くぐらいまでコーラを飲み続けたという強者の話も聞いたことがあります。
このように、炭酸飲料を飲むというのは、お酒をやめていくための具体的な方法の一つとして、断酒・禁酒の世界では非常にメジャーな方法です。
コーヒーを飲む
コーヒーを飲むというのも、断酒・禁酒の世界ではかなりメジャーな方法です。
やっぱり、カフェインが刺激になるからでしょうか?
もちろん、飲みすぎると今度はカフェイン依存症になってしまうので、飲みすぎには注意です。
でも、お酒をやめる人で、コーヒーを飲む人は本当に多いですね。
お酒に比較して、カフェインの依存度も害も少ないですから、お酒よりはよっぽどいいと思います。
お酒をやめ始めると、何かを飲まないと口さみしくなってしまうんですよね。
ちょっとしたときに何かを飲みたくなる。
お酒を飲んでいる間は、もちろんそれがお酒だったわけです。
でも、お酒を飲むわけにはいかないので、その代わりになるものとして、少し刺激のあるコーヒーを飲む。
お酒を飲みたいという気持ちを紛らわすためにコーヒーを飲むというのも、メジャーな方法です。
コーヒーは、常に何らかの刺激が欲しい酒飲みには、お酒の代替品として選ばれやすいものの一つです。
甘いものを食べる
お酒をやめると、その代わりに甘いものに走る人も、よくいます。
これも、お酒をやめている人の間では、メジャーですね。
派閥としては、あんこ派とチョコレート派が有力で、アイスクリームに走る人もいます。
当然ですが、甘いものも食べ過ぎると、太ってしまったり、糖尿病になってしまったりするので要注意です。
でも、甘いものの方が害が少なく、お酒をやめられないよりはマシだという考え方もあります。
それでもやっぱり、甘いものも厳密に言えば、砂糖依存症という言葉があるぐらいなので、取りすぎは要注意です。
でも、砂糖の依存度は、アルコールと比較すれば断然低いです。
ですから、お酒をやめ始めた当初は、明らかに有害なお酒に戻るぐらいなら、好きなだけ甘いものを食べてもいいのではないかと言われます。
お酒は、脳や肝臓や膵臓など、甘いものに比べてはるかに体に悪い影響が出るのが早いし深刻です。
それに比べれば、甘いものを好きなだけ食べるほうが、お酒を飲むよりは比較的ましだと言えると思います。
あまいものを食べると、血糖値が急激に上がります。
その感覚が、お酒を飲んでアルコールが脳を刺激するのと似ているという話もあります。
甘いものを食べたことによる快感が脳に伝達するわけです。
その図式は、お酒を飲んで快感を得るのと非常に似ているということのようです。
運動をする
お酒を飲んでいた人が、飲酒欲求を抑ようとすると、精神的にイライラします。
そんな時には、それを容易に解消するために、適度な運動をするというのも良い方法だと思います。
さらに、これまでお酒をいつも飲んでいた人は、そのお酒を飲んでいた時間がなくなるわけですから、急にたくさんの何もしない時間ができることになります。
そういった、お酒を飲まなくなってできた時間を埋める意味でも、適度な運動をするということは、とてもよいことです。
お酒を飲まなくなって、何もすることがない時間が急にできて、手持ち無沙汰で再び飲酒に戻ってしまう人もいるぐらいですから…。
でも、お酒をやめ始めた当初は、運動をすると、その後に冷たいビールが飲みたくなったりするんですけどね。
もちろん、そんな時には、炭酸飲料で我慢しなければいけません。
運動をすることは、抗うつ剤を飲むのとおなじ役割をするとも言われます。
ドイツの研究では、適度な運動が抗うつ剤と同じ効果があるということが証明されています。
お酒を飲まなくなると、当然のことですが、あのお酒を飲んだときに得られていた高揚感がなくなってしまいます。
その代わりに、運動をしたあとのスッキリした気分を味わって、お酒の高揚感を補う感じでしょうか。
いくら適度な運動をしても、とてもあのお酒のほわッとした高揚感には及ばないんですけどね。
でも、お酒をやめるからには、とにかくいろんなことに取り組んで、お酒に逆戻りしないように、頑張りましょう。
好きなことをやる
自分がやりたい「好きなことをやる」ということには2つの効果があります。
ひとつは、お酒を飲まなくなってできた時間を埋める効果。
もうひとつは、お酒を我慢をしている自分を納得させる効果。
やることは何でもいいと思います。
釣りでも、バイクでも、ゴルフでも、ゲームでも…。
勉強系で読書や新たな勉強もいいですね。
僕はTwitterとこのブログとプログラミングの勉強を始めました。
これまで毎日お酒を飲んでいたのであれば、毎日3,4時間ぐらいはお酒を飲むために時間を使っていたのではないでしょうか。
お酒をやめれば、これらの時間を有効に使うことができます。
でも一方で、何もすることがないと、この時間が手持ち無沙汰になって、結局お酒に戻ってしまいかねません。
ですから、何かを始めてこの時間を埋めることが必要だと思います。
その意味でも、何が好きなことを見つけて、それをやるということは良いことです。
お酒をやめていく上でとても重要なことだと思います。
病院を受診する
断酒・禁酒を続けていく人たちの間では、断酒・禁酒を続けるために必要なこととして、「通院」「抗酒剤」「自助グループ」が3本柱だと言われています。
そのうちでも、本当にお酒をやめ続けようと思うのであれば、アルコール依存症専門病院を受診することも大事なことだと思います。
病院に行って希望すれば、飲酒欲求を抑える薬を処方してもらえます。
そして、いろんな断酒・禁酒をするための方法も教えてくれます。
最初は抵抗があると思いますけれども、最近はそんなに症状の重くない人でも受診している人もいます。
ですから、お酒で困っている場合には、積極的にアルコール依存症専門病院の受診をすることをお勧めします。
さらに、お酒をやめるにあたって困ったことがあれば、だいたいのアルコール依存症の専門医院には、ソーシャルワーカーさんも在籍されています。
ソーシャルワーカーさんは、お酒をやめていく上でのいろんな相談に、本当に親身になって相談に乗ってくれます。
僕も断酒を始めて、いろんなことにとても悩んでいた時に、ソーシャルワーカーさんに本当にいろいろ助けてもらいました。
お酒をやめていることでイライラする気持ちを、ソーシャルワーカーさんに話すだけでも、全然気分が違ってきます。
また、他の記事にも書いていますが、断酒・禁酒は最終的には「どのように生きていくのか?」という問題にかかわっていきます。
その際に、いろんな人に相談できるということは、とても大切なことだったりします。
このように、断酒を続けていくためには、アルコール依存症専門病院を受診するというのも、非常に有効な方法だと思います。
まとめ
今日は、断酒・禁酒を始める初期の段階で、実際にどのようにしてやめていけばよいのか、ということについて書いてきました。
断酒・禁酒を始める最初の段階は、とにかく、お酒を飲むことをやめる必要があります。
だから、何としても、どんな手段を使っても、「今日1日お酒を飲むことをやめる」ということが肝心です。
それぐらいアルコールの依存は非常に強いものです。
お酒をやめ始める最初の1週間や10日間が特にしんどいとも言われます。
その後は、今日私が書いたいろんな方法を使って、1日1日断酒の日数を積み重ねていくことが必要になります。
そうして、その1日1日の積み重ねが、断酒の継続になっていくのです。
今日このブログで書いたことが、お酒をやめたい人がどのようにやめればいいのかの、参考になればよいと思います。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
こうぷー
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