エリザベス女王がお亡くなりになり、チャールズ皇太子が次のイギリスの国王になります。
その裏で、これまでチャールズ皇太子に尽くしていた約100人のスタッフに解雇の予告がされたそうです。
その解雇予告が、エリザベス女王への感謝祭のとき。
ちょっと、配慮に欠けるような通知だったように思われます。
今日はこの話題を取り上げようと思います。
まずは記事全体を読んでみたいと思います。
労働組合は水曜日、チャールズ皇太子のために働いていた約100人が、彼が国王になった今、職を失う可能性があると述べた。
Workers at Clarence House, the King’s former official London residence while he was Prince of Wales, were informed that they could be made redundant on Monday, The Guardian reported, citing an unnamed source.
ガーディアン紙は匿名の情報筋の話として、国王がプリンス・オブ・ウェールズ時代にロンドンの公邸として使用していたクラレンス・ハウスの労働者が月曜日に解雇される可能性があることを知らされたと報じた。
The notices were handed out while a thanksgiving service for Queen Elizabeth was being held in St Giles’ Cathedral in Edinburgh, Scotland, the newspaper reported.
この通知は、スコットランドのエジンバラにあるセント・ジャイルズ大聖堂でエリザベス女王の感謝祭が行われているときに配布された、と同紙は報じた。
The Public and Commercial Services Union (PCS) called for an “immediate halt to the redundancy process,” adding that some of the employees had worked there for decades.
公共商業サービス組合 (PCS) は、「解雇プロセスの即時停止」を求め、一部の従業員は何十年もそこで働いていたと付け加えた。
And while some staffing changes were to be expected, “the scale and speed” at which potential redundancies had been announced was “callous in the extreme,” PCS General Secretary Mark Serwotka said in a statement.
また、一部の人員配置の変更は予想されていましたが、潜在的な人員削減が発表された「規模と速度」は「極端に冷淡」であると、PCSのマーク・セルウォトカ書記長は声明で述べました。
では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。
労働組合は水曜日、チャールズ皇太子のために働いていた約100人が、彼が国王になった今、職を失う可能性がある(about 100 people who worked for Prince Charles could lose their jobs now he has become King)と述べた。
エリザベス女王がお亡くなりになったということは、先日取り上げました。
これによって、チャールズ皇太子が国王に就任することになります。
労働組合の話によると、チャールズ皇太子が国王に就任することによって、100人が職を失う。
これまでチャールズ皇太子のために働いていた人たちのことのようです。
“about 100 people who worked for Prince Charles could lose their jobs now he has become King”で「チャールズ皇太子のために働いていた約100人が、彼が国王になった今、職を失う可能性がある」と訳しています。
“who worked for Prince Charles”で「チャールズ皇太子のために働いていた」という内容の関係代名詞。
“about 100 people”を先行詞として説明しています。
ガーディアン紙は匿名の情報筋の話として(citing an unnamed source)、国王がプリンス・オブ・ウェールズ時代に(while he was Prince of Wales)ロンドンの公邸として使用していたクラレンス・ハウスの労働者が月曜日に解雇される可能性があることを知らされた(were informed that they could be made redundant on Monday)と報じた。
イギリスのガーディアン紙によると、チャールズ皇太子がロンドンの公邸として使用していたクラレンス・ハウスの労働者が解雇の可能性がある。
匿名の情報筋の話として、ガーディアン紙は報じた。
なかなか、シビアな世界ですね。
たぶん、チャールズ皇太子は国王となって、バッキンガム宮殿に入ることになるんだと思います。
そこで、これまでロンドンの公邸で働いていた人は用なしとなったということです。
“citing an unnamed source”で「匿名の情報筋の話として」と訳しています。
“cite”は「引用する」という意味。
この通知は、スコットランドのエジンバラにあるセント・ジャイルズ大聖堂でエリザベス女王の感謝祭が行われているとき(while a thanksgiving service for Queen Elizabeth was being held)に配布された(were handed out)、と同紙は報じた。
クラレンスハウスの従業員の解雇の通知は、エリザベス女王への感謝祭が行われている時に配布されたそうです。
明らかに、タイミングが悪いですよね。
国が違うとは言っても、エリザベス女王への感謝の気持ちを共有する式で配る話ではないと思います。
“while a thanksgiving service for Queen Elizabeth was being held”で「エリザベス女王の感謝祭が行われている間に」と訳しています。
“while”は「~の間に」という意味で、よく使われる接続詞です。