ロシアが外国の衛星の打ち上げを凍結しています。
ウクライナ侵攻によって、いろんな国からの非難をされ、経済制裁も受けていて、関係悪化しているので当然ですね。
一方で、最近の衛星打ち上げや宇宙ステーションへの行き来は、ロシアのソユーズに頼っている部分が多かったです。
それがなくなってしまったので、逆に日本のロケットへの需要が高まっています。
政府はこれを支援するための政策を打つことを決めたようです。
今日はこの話題を取り上げようと思います。
まずは記事全体を読んでみたいと思います。
政府は、ロシアによる外国の衛星打ち上げの停止による状況悪化により、ロケットと関連施設が世界的に不足している中、国産ロケットを打ち上げるための施設を強化し拡大することを計画している。
Specifically, storage facilities for rocket engines and other components at the Tanegashima Space Center in Kagoshima Prefecture will be expanded. This will shorten pre-launch preparation time and increase launch frequency, thus helping to meet the rapidly increasing demand for domestic and overseas rocket services.
具体的には、鹿児島県種子島宇宙センターのロケットエンジンや他の部品の保管施設を拡張する。これにより、打ち上げ前の準備時間が短縮され、打ち上げ頻度が増加するため、国内および海外のロケットサービスに対する急速に高まる需要に対応するのに役立ちます。
Furthermore, technologies that can simultaneously put multiple small satellites into orbit are set to be developed and installed on the next mainstay, domestically produced H3 rocket. This equipment will meet the growing demand for so-called satellite constellations, which provide communication services and other functions by linking together numerous small satellites.
さらに、複数の小型衛星を同時に軌道に乗せる技術が開発され、次の主力である国産のH3ロケットに搭載される予定です。この装置は、多数の小型衛星をリンクすることで通信サービスやその他の機能を提供する、いわゆる衛星コンステレーションの需要の高まりに対応します。
The government also intends to place orders to launch small rockets, with an eye on helping Japanese space-related start-ups turn small rocket-development ventures into sustainable businesses.
政府はまた、日本の宇宙関連の新興企業が小型ロケット開発ベンチャーを持続可能な事業に変える手助けをすることを視野に入れて、小型ロケットの打ち上げを発注するつもりです。
The government will include these goals in the roadmap of the Basic Plan on Space Policy to be revised at the end of the year.
政府は、これらの目標を、年末に改訂される宇宙政策の基本計画のロードマップに含める予定です。
では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。
政府はロシアによる外国の衛星打ち上げ停止による状況悪化により(exacerbated by Russia’s suspension of foreign satellite launches)、ロケットと関連施設が世界的に不足している中(amid a world shortage of rockets and related facilities)、国産ロケットを打ち上げるための施設を強化し拡大することを計画している(is planning to bolster and expand facilities)。
ロシアがウクライナ侵攻によって、いろんな国との関係が悪化しています。
これまでは、ロシアのソユーズを使って、例えばアメリカ人も宇宙ステーションに行っていました。
しかし、それが今はできなくなっています。
このため、ロケットと関連施設が世界的に不足をしている。
すると、日本のロケットの需要が高まることが予想されます。
そのため、政府は日本のロケットを打ち上げる施設の強化と拡大を計画しているということです。
“exacerbated by Russia’s suspension of foreign satellite launches”で「ロシアによる外国の衛星打ち上げ停止による状況悪化により」と訳しています。
“exacerbate”は「(状況を)悪化させる」という意味。ちょっと難しい単語です。
具体的には(specifically)、鹿児島県種子島の宇宙センターのロケットエンジンや他の部品の保管施設(storage facilities for rocket engines and other components)を拡張します(will be expanded)。
これにより、打ち上げ前の準備時間が短縮され(will shorten pre-launch preparation time)、打ち上げ頻度が増加する(increase launch frequency)ため、国内および海外のロケットサービスに対する急速に高まる需要に対応するのに役立ちます(helping to meet the rapidly increasing demand)。
政府がロケット施設を強化するということの具体策について述べています。
種子島の宇宙センターの保管施設を拡張する。
これによって、打ち上げ前の準備時間が短縮されて、ロケットの発射頻度を増加することができる。
そして、これから増加が見込まれる国内および海外のロケットサービスの需要に対応できるという目論見のようです。
“helping to meet the rapidly increasing demand”で「急速に高まる需要に対応するのに役立ちます」と訳しています。
“meet”は「会う」という意味が有名ですが、ここでは「(要求や条件を)達成する、満足させる」という意味ですね。
さらに(furthermore)、複数の小型衛星を同時に軌道に乗せる技術(technologies that can simultaneously put multiple small satellites into orbit)が開発され(are set to be developed)、次の主力である国産のH3ロケットに搭載される予定です(are set to be installed)。
この装置は、多数の小型衛星をリンクすることで通信サービスやその他の機能を提供する(which provide communication services and other functions by linking together numerous small satellites)、いわゆる衛星コンステレーションの需要の高まりに対応します(will meet the growing demand for so-called satellite constellations)。
政府は、ロケットの保管施設を強化することに加えて、複数の小型衛星を同時に軌道に乗せる技術の開発を行った。
これを使うことによって、多数の衛星をリンクすることで通信サービスやその他の機能を提供する衛星コンステレーションの需要の高まりに対応する。
衛生コンステレーションとは、多数の衛星を連携させることによって、より高度な通信サービスを提供するシステムのようです。
そもそも英語の”constellation”は「星座」とか「人の集まり」というような意味です。
“are set to be developed and installed”で「開発され、搭載される予定です。」と訳しています。
“be set to ~”は「~する予定である」という意味です。
政府はまた、日本の宇宙関連の新興企業が小型ロケット開発ベンチャーを持続可能な事業に変える手助けをすることを視野に入れて(with an eye on helping Japanese space-related start-ups turn small rocket-development ventures into sustainable businesses)、小型ロケットの打ち上げを発注するつもりです(intends to place orders to launch small rockets)。
更に、日本政府は、ベンチャー企業の支援もするつもりのようです。
小型ロケット開発のベンチャーを継続可能な事業にするための支援をする。
そのために、政府から小型ロケットの打ち上げを発注するつもりのようです。
“with an eye on helping Japanese space-related start-ups turn small rocket-development ventures into sustainable businesses”で「日本の宇宙関連の新興企業が小型ロケット開発ベンチャーを持続可能な事業に変える手助けを視野に入れて」と訳しています。
ここでの”with”は「~して、~することで」という感じですね。
政府はこれらの目標を年末に改訂される(to be revised at the end of the year)宇宙政策の基本計画のロードマップに含める予定です(will include these goals in the roadmap of the Basic Plan on Space Policy)。
政府は、ここまでに書いてきたような目標を、年末に改訂される予定の宇宙政策の基本計画ロードマップに含める予定です。
年末の話なんですね。
そして、予算は来年度なので、たぶん、実現するのは、1年後の話です。
ちょっと、スピード感が遅いようにも思います。
今日は、ロシアが外国の衛星打ち上げを行わなくなったことによって、日本の宇宙産業が延びるように政府が支援をすることを決めたという話題を取り上げました。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
こうぷー
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