先週、アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問しました。
これに対して中国は激怒しました。
アメリカでは、下院議長というのは、大統領権限承継順位で、副大統領に次いで第3位という高い地位です。
その人が、台湾を訪問したというのは、中国にとっては許せないものでした。
このため、中国は台湾周辺で軍事演習と称して、実弾を打ち、脅しをかけました。
ペロシ下院議長は、先週末には台湾を離れたので、軍事演習は一旦停止すると思われました。
しかし、昨日になって、中国はさらに軍事演習を行うと発表しました。
今日は、この話題を取り上げようと思います。
まずは記事全体を読んでみたいと思います。
中国軍は、台湾を標的とした大規模な実弾射撃訓練が終了するはずだった翌日、対潜水艦攻撃や海上攻撃作戦を含む、台湾の近くでの新しい訓練を発表した。
Beijing’s defense ministry also defended its shelving of military talks with the US in protest against Nancy Pelosi’s visit to Taipei last week, which have raised concerns about potential accidents escalating into conflict.
北京の国防省はまた、潜在的な事故が紛争に発展する可能性について懸念を引き起こしたナンシー・ペロシの先週の台北訪問に抗議して、米国との軍事会談の棚上げを擁護した。
Last week, the People’s Liberation Army (PLA) targeted Taiwan with days of major live-fire exercises, which were scheduled to end on Sunday. Their end was never announced by the PLA, but notices of avoidance were reportedly lifted and normal sea and air traffic had resumed.
先週、人民解放軍(PLA)は、日曜日に終了する予定だった数日間の大規模な実弾演習で台湾を標的にしました。彼らの終焉は人民解放軍によって決して発表されなかったが、伝えられるところによると、回避の通知は解除され、通常の海上および航空交通が再開された.
On Monday, however, China’s Eastern Theatre Command announced it would conduct joint drills focusing on anti-submarine and sea assault operations – confirming the fears of some security analysts and diplomats that Beijing would maintain pressure on Taiwan’s defenses. No further details were provided.
しかし月曜日、中国の東部戦域司令部は、対潜水艦作戦と海上攻撃作戦に焦点を当てた共同訓練を実施すると発表した。これは、北京が台湾の防衛に圧力をかけ続けるのではないかという一部の安全保障アナリストや外交官の懸念を裏付けるものである。それ以上の詳細は提供されませんでした。
Pelosi’s visit last week infuriated China, which regards Taiwan as its own territory and responded with test launches of ballistic missiles over Taipei for the first time, as well as ditching some lines of dialogue with Washington.
先週のペロシ氏の訪問は中国を激怒させ、台湾を自国の領土と見なし、初めて台北上空で弾道ミサイルの発射実験を行い、ワシントンとの対話の一部を放棄した。
では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。
中国軍は、台湾を標的とした大規模な実弾射撃訓練が終了するはずだった翌日(a day after its major live-fire exercises targeting the territory were supposed to end)、対潜水艦攻撃や海上攻撃作戦を含む、台湾の近くでの新しい訓練を発表した(has announced new drills near Taiwan, including anti-submarine attack and sea raid operations)。
先週、中国軍は、台湾周辺での大規模な実弾射撃の訓練を行っていました。
一旦の訓練の終了は、日曜日の予定でした。
でも、月曜日になって、さらに訓練を行うと発表した。
訓練という名の脅しをまだ続けるということのようです。
“has announced new drills near Taiwan, including anti-submarine attack and sea raid operations”で「対潜水艦攻撃や海上攻撃作戦を含む、台湾の近くでの新しい訓練を発表した」と訳しています。
“including ~”は「~を含む」という基本的な表現。
“sea raid operations”で「海上攻撃作戦」です。”raid”は「攻撃、急襲」という意味。
北京の国防省はまた、潜在的な事故が紛争に発展する可能性について懸念を引き起こした(which have raised concerns about potential accidents escalating in to conflict)ナンシー・ペロシの先週の台北訪問に抗議して(protest against Nancy Pelosi’s visit to Taipei last week)、米国との軍事会談の棚上げを擁護した(defended its shelving of military talks with US)。
新しい訓練の実施を発表した中国の国防省は、先週のナンシー・ペロシアメリカ下院議長の台北訪問についても述べた。
それは、中国が、ペロシアメリカ下院議長の台湾訪問に抗議して、アメリカとの会談を棚上げしていることを擁護するもの。
中国がペロシ下院議長の台湾訪問に抗議して、あらゆる対話をストップしているということは、先日取り上げました。
いろいろ物議を醸し出した、ペロシアメリカ下院議長の台湾訪問。本人は、台湾を離れ、日本にやってきました。しかし、アメリカと中国の関係には大きな影響を残したままです。中国は、ペロシ氏自身に対する制裁のほか、アメリカに対しても対抗措置を発表しました。内容は、いろんな対話を一時停止するというもの。その他に、台湾周辺での軍事演習など、威嚇行為も続けています。https://www.youtube.com/watch?v=xDZwKh5tPCA今日は、この話題を取り上げようと思います。まずは記事全体を読んでみたいと思います。China's Foreign M... 【英字新聞を読む】中国、さまざまな問題で米国との協力を一時停止、ペロシ議長の... - こうぷーぶろぐ |
“which have raised concerns about potential accidents escalating in to conflict”で「潜在的な事故が紛争に発展する可能性について懸念を引き起こした」と訳しています。
“which”で表現しているのは、”Nancy Pelosi’s visit to Taipei last week”です。
このことが「懸念」”concerns”を引き起こしたと言っています。
先週、人民解放軍(PLA)は、日曜日に終了する予定だった(which were scheduled to end on Sunday)数日間の大規模な実弾演習で台湾を標的にしました(targeted Taiwan with days of major live-fire exercises)。彼らの終焉は人民解放軍によって決して発表されなかった(their end was never announced by PLA)が、伝えられるところによると、回避の通知は解除され、通常の海上および航空交通が再開された(notices of avoidance were reportedly lifted and normal sea and air traffic had resumed).
人民解放軍によれば、台湾を標的にした大規模な実弾訓練は日曜日に終わる予定だった。
訓練が終わったということは、人民解放軍からは発表されなかったが、実際上は、台湾周辺の閉鎖は解除され、
海上及び航空交通は再開された。
“notices of avoidance were reportedly lifted and normal sea and air traffic had resumed”で「伝えられるところによると、回避の通知は解除され、通常の会場および航空交通が再開された」と訳されています。
“lift”は「持ち上げる」という意味がすぐに思い浮かびますが、「解除する、取り除く」という意味でもよく使われます。
“resume”は「再開する」という意味でよく使われる動詞です。
しかし月曜日、中国の東部戦域司令部は、対潜水艦作戦と海上攻撃作戦に焦点を当てた共同訓練を実施すると発表した(announced it would conduct joint drills focusing on anti-submarine and sea assault operations)。これは、北京が台湾の防衛に圧力をかけ続けるのではないかという一部の安全保障アナリストや外交官の懸念を裏付けるものである(confirming the fears of some security analysists and diplomats that Beijing would maintain pressure on Taiwan’s defenses)。それ以上の詳細は提供されませんでした。
一旦は、通常の状態に戻ったと思った台湾周辺の状況ですが、月曜日にまた変化が起きた。
中国の東部戦域司令部が、対潜水艦作戦と海上攻撃作戦に焦点を当てた共同訓練を実施すると発表したからです。
訓練という名の圧力が続くということは、一部の安全保障アナリストや外交官の懸念を確認するものになった。
“confirming the fears of some analysists and diplomats that Beijing would maintain pressure on Taiwan’s defenses”で「北京が台湾の防衛に圧力をかけ続けるのではないかという一部の安全保障アナリストや外交官の懸念を裏付けるものである」と訳しています。
“confirm”は「確かめる、確認する、裏付ける」という意味です。
先週のペロシ氏の訪問は中国を激怒させ(infuriated China)、台湾を自国の領土と見なし(regards Taiwan as its own territory)、初めて台北上空で弾道ミサイルの発射実験を行い、ワシントンとの対話の一部を放棄した(as well as ditching some lines of dialogue with Washington)。
先週のペロシアメリカ下院議長の台湾訪問は、中国を激怒させました。
そして、台湾を中国の領土とみなしている中国政府はそれに対する対抗措置として、台北上空での弾道ミサイル発射実験を行った。
明らかに威嚇射撃です。
そして、アメリカにも抗議の意味で、対話の一部を放棄しました。
“infuriated China”で「中国を激怒させた」と訳しています。
“infuriate”で「激怒させる、激高させる」という意味です。ちょっと難しい単語。
今日は、ペロシアメリカ下院議長の台湾訪問に対抗した軍事演習を、中国が一旦中止したと思ったら、再開したという話題を取り上げました。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
こうぷー
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