28日にアメリカのFOMCが終わりました。
FOMCとは、Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略で、米国の金融政策を決定する会合のこと。
今回のFOMCで、どのような金利目標が設定されるかは非常に注目されていました。
結局は、大方の予想通りの0.75%の利上げ。
これは、市場がすでに織り込んでいたと言われているので、株価は上昇しました。
一方で、アメリカのインフレと景気の後退は進んでいると言われ、不況(リセッション)に入ったのではないか?と言われています。
パウエル議長は、これを否定したようです。
今日はこの話題を取り上げようと思います。
まずは記事全体を読んでみたいと思います。
水曜日の米連邦準備制度理事会は、景気後退が迫っている可能性があるという懸念が高まっているにもかかわらず、中央銀行が積極的にインフレを引き下げようとしているため、2回連続の会合でベンチマーク金利を0.75パーセントポイント引き上げた。
Fed Chairman Jerome Powell told a press conference after a two-day meeting of the policy-setting Federal Open Market Committee that the world’s largest economy faces slowing growth, but denied it is now in a recession, typically defined as negative growth in two consecutive quarters.
連邦準備制度理事会のジェローム・パウエル議長は、政策決定連邦公開市場委員会の2日間の会議後の記者会見で、世界最大の経済は成長の鈍化に直面しているが、現在は、通常、2四半期連続のマイナス成長として定義される不況であるということを否定しました。
“What a recession really is, it’s a broad-based decline across many industries that sustain for more than a couple of months…and…what we have right now, it doesn’t seem like that,” he said, touching on the strong labor market.
「実際の景気後退とは、2、3か月以上続く多くの業界にわたる広範な景気後退であり、…そして…現在の状況では、そのようには見えない」と彼は述べた。強い労働市場に触れます。
The Fed statement acknowledged that recent indicators of spending and production have softened, and inflation, which has been pushed higher on the back of Russia’s war on Ukraine, remains elevated.
連邦準備制度理事会の声明は、最近の支出と生産の指標が軟化し、ロシアのウクライナ戦争を背景に押し上げられたインフレが引き続き上昇していることを認めた。
In all probability, the U.S. economy is still on track to continue to grow this year, but the slowdown in the second quarter is “notable” and the Fed will be watching it carefully, Powell said.
おそらく、米国経済は今年も成長を続ける軌道に乗っているが、第2四半期の減速は「注目に値する」ものであり、FRBはそれを注意深く見守っているとパウエル氏は語った。
では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。
水曜日の米連邦準備制度理事会は、景気後退が迫っている可能性があるという懸念が高まっているにもかかわらず(despite growing fears that a recession may be looming)、中央銀行が積極的にインフレを引き下げようとしている(aggressively seeks to bring down inflation)ため、2回連続の会合でベンチマーク金利を0.75パーセントポイント引き上げた(raised the benchmark interest rate by 0.75 percentage point for the second straight meeting)
FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)は、0.75%の利上げを発表した。
これは、2回連続の大幅利上げで、インフレを引き下げようとする意図があるということです。
景気後退(リセッション)が迫っているという可能性がある中で、まずはインフレを抑えたいという意思表示のようです。
“raised the benchmark interest rate by 0.75 percentage point for the second straight meeting”で2回連続の会合でベンチマーク金利を0.75%ポイント引き下げた」と訳しています。
“the second straight meeting”で「2回連続の会合」という意味。
“straight”の代わりに”continuous”などでもOKだと思います。
連邦準備制度理事会のジェローム・パウエル議長は、政策決定連邦公開市場委員会の2日間の会議後の記者会見で、世界最大の経済は成長の鈍化に直面している(the world’s largest economy faces slowing growth)が、現在は、通常2四半期連続のマイナス成長として定義される(typically defined as negative growth in two consecutive quarters)不況であるということを否定しました(denied it is now in a recession)。
FRBのパウエル議長は、FOMCが終わった後の記者会見で、説明をした。
世界最大の経済というのは、アメリカのことですね。
アメリカの経済の成長は鈍化する傾向になってきている。
通常は、2四半期連続のマイナス成長の場合、不況(リセッション)と定義されるが、今回は違う。
このように、パウエル議長は、アメリカ経済がリセッションに入ったということを否定しました。
“typically defined as negative growth in two consecutive quarters”で「通常2四半期連続のマイナス成長として定義される」と訳しています。
“define”は「定義する」という意味。
「実際の景気後退とは、2、3か月以上続く多くの業界にわたる広範な景気後退であり(it’s a broad-based decline across many industries)、…そして…現在の状況では、そのようには見えない(it doesn’t seem like that)」と彼は述べた。強い労働市場に触れます(touching on the strong labor market)。
パウエル議長のコメントが続いています。
実際のリセッションというのは、2、3ヶ月以上続く、広範囲な業界での景気後退のことである。
現在の状況は、そうではない。
そして、例えば、労働市場は強い状況にある。
だから、2、3ヶ月の経済鈍化であっても、まだリセッションではないと言っています。
“it’s a broad-based decline across many industries”で「多くの業界にわたる広範な景気後退である」と訳しています。
“decline”はここでは「景気後退」と訳しています。通常他にも「下落、減少」などの意味もある。
連邦準備制度理事会の声明は、最近の支出と生産の指標が軟化し(recent indicators of spending and production have softened)、ロシアのウクライナ戦争を背景に押し上げられたインフレが引き続き上昇している(has been pushed higher on the back of Russia’s war on Ukraine, remains elevated)ことを認めた(acknowledge)。
FRBの声明は、最近の支出と生産が鈍化していることを認めている。
さらに、ロシアのウクライナ侵攻によるインフレも認めている。
ロシア軍のウクライナ侵攻から約2ヶ月が経ちました。まだまだ、停戦の雰囲気もありません。そんな中、その戦争中のウクライナに残っている日本人がいます。以前には、ライターとして状況を伝えている人を取り上げたこともありました。今日は、絵を投稿している人の話題を取り上げようと思います。まずは記事全体を読んでみたいと思います。Depicting daily life during the Russian invasion is one artist’s way of conveying the situation in Ukraine to the world.ロシアの侵略中の日常生活を描くことは、ウクライナの状況を世界に... 【英字新聞を読む】ウクライナ東部の日本人アーティストが侵略の下で日常生活を描く! - こうぷーぶろぐ |
“the Fed statement acknwoledge”で「連邦準備制度理事会の声明は認めている」と訳しています。
そして、その認めた内容は、”that”以下で説明している。
英語のいつものパターンです。
おそらく、米国経済は今年も成長を続ける軌道に乗っている(is still on track to continue to grow)が、第2四半期の減速は「注目に値する(notable)」ものであり、FRBはそれを注意深く見守っている(will be watching it carefully)とパウエル氏は語った。
パウエル議長は、アメリカの経済は、相変わらず成長を続けると考えている。
でも、第2四半期にリセッションではないものの、成長が減速しているということには注目しなければならない。
そして、それを注意深く見守っていきたいと話したそうです。
“will be watching it carefully”で「それを注意深く見守っている」と訳しています。
未来の進行形で、「見守り続けていく」という意味合いを出しています。
今日は、FRBのパウエル議長が、経済的には注目されていたアメリカの金利目標を0.75%上げるという発表を行ったことを取り上げました。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
こうぷー
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