僕は、断酒をして今日で311日目(2020年7月23日現在)です。
これまで、このブログでも書いてきた通り、お酒をやめてよかったこともたくさんあります。
特に、お酒を飲むことでいろんな問題があった人にとっては、お酒をやめることで、いろんなメリットがあると思います。
でも、一方でお酒をやめることによって失ったものも多数あります。
お酒をやめようと思っていてもやめられない人は、これらのものを失うことをとても恐れると思います。
僕も実際、お酒をやめなければいけないと言われたときには、そうでした。
何度か隠れ飲みをしていて、見つかって、今度こそ、お酒をやめないといけないと迫られた時には、これからの人生のすべての楽しみが、もうなくなってしまうのではないか?と思うぐらいの感覚でした。
今は、お酒をやめてよかったと思っていますが、その一方で、お酒によって得られていたものは当然失ってしまいました。
今日は、僕が実際にこれまでお酒をやめてきて、失ってしまったと思うことについて書いてみようと思います。
そのことを自覚して、それでもお酒をやめなければならないと思うことで、断酒は続けられると思います。
もう得られない酔いの感覚
まず最初にお酒をやめて失ったものは、当然のことですが、”お酒を飲むことによってのみ”得ることができる酔いの感覚です。
お酒を飲むことで得られる、あのホワッとしたなんとも言えない心地よい感覚は、お酒以外のもので味わうことは決してできません。
たとえ、どんなにおいしいものを食べても、絶品と言われているスイーツを食べてもダメです。
のどがかわいた時に、よく冷えた炭酸飲料を飲めば、確かにおいしいですが、決してお酒を飲むことで得られるあの酔いの感覚を得ることはできません。
何をやっても、どんなものを飲んでも、本当にほかのものでは、あの感覚を得ることができないですね。
お酒を飲んで得られるあの気持ちのいい酔いの感覚は、
お酒を飲まないようになると得ることはできないですね。
スポーツを思いっきりやって、すっきりした気分になろうが、映画を見てワクワクしようが、きれいな景色を見て感動しようが、どんなことをもってしても、あの酔いの感覚と同じものを味わうことはできません。
その理由は、そもそもお酒は薬物で、それが脳の中枢に作用するということなんだと思います。
でも、お酒をやめると、他のもので、その化学反応が起きることは決してありませんから、残念ながら、その感覚を得ることは二度とないですね。
断酒を続けるということは、自分にとってかけがえのない快感であった、あのホワッとした酔いの感覚を二度と味わえないという中で生きていかなければなりません。
これは、特にやめないといけないと言われた直後に、絶望的な感覚になる直接的な原因のように思います。
無くなってしまった至福の時間
お酒を飲むことで得られていた、至福の時間も得ることができなくなりますね。
一日仕事を頑張って、疲れ切った後、家でほっとして気分をオフにするような一杯のお酒。
休日に運動をいっぱいして、いい汗をかいた後のビール。
おいしい料理と一緒に飲む、ちょっといいワインやシャンパン。
そのほかにもウイスキーやバーボンを、おしゃれなバーなんかでゆっくりと味わいながら飲む。
そんな至福の時間を得るようなことは、お酒を飲むのをやめるとなくなってしまいます。
断酒を続けるということは、これまでお酒を飲んでいた間は得ることができていた、こんな至福の時間を過ごすことなしに生きていくということです。
おいしい料理を食べたり、大好きなスイーツを食べたりすることで、少しは気持ちを納得させることもできるかもしれません。
でも、お酒を飲むことで得られる、あのゆったりした、至福の時間の代わりには到底なりえません。
何もかも忘れて、ただ時間が過ぎるのを楽しむような感覚だったでしょうか?
そんな贅沢な時間は、お酒を飲まなくなってしまうと、得られなくなってしまいます。
僕みたいにお酒をやめないといけなくなったような人は、そんな至福の時間の一杯以上に、たくさん飲みすぎたから、体を壊したり、お酒に依存してしまうようになって、お酒をやめないといけなくなったんですけどね。
失ってしまった幸せな感覚
酔いの感覚などとも似ているのですが、お酒を飲むと、とても幸せな気分になれますよね。
いつも仕事を精一杯頑張っているから、そのご褒美の一杯とか。
毎日、何かつらいことがあっても、お酒を飲むことで何となく自分自身が癒されるような感じがします。
お酒を飲んで酔っているような時間は、普段のいろんなつらいことから、気持ちを解放させることができます。
そうすると、本当に幸せな感覚に浸ることができたりします。
その間は、いろんなつらい思いのことを一切考えなくて済む。
【お酒をやめると失う感覚】
- 心地よい酔いの感覚
- 心を満たす至福の感覚
- 解放されたような幸せな感覚
そして、そんな時間を過ごすことができると、「また明日からがんばろう!」と意欲が湧いたりします。
でも、お酒を飲むのをやめると、このような幸せな感覚に浸ることもできなくなります。
ただし、そのような幸せな感覚に浸るような飲み方は、適切な量を飲んでいるときで、少し酔っている程度だからできることです。
お酒に問題がある飲み方をしていた人は、たいていの場合、飲みすぎて、逆に気分が悪くなったり、二日酔いになったりして、しんどい思いをしていたと思います。
お酒を飲むことでできた人間関係
お酒を通してできた人間関係もたくさんあったと思います。
仕事での付き合いとか、歓送迎とか、忘年会、新年会、合コンとか。
そんな関係で知り合った人と、長年の友人になったり、仕事でのパートナーになったり、恋人になったり、結婚したり…。
お酒を飲むとリラックスして、へんな緊張感がなくなって、お互いに話しやすくなるので、いろんな人と気軽にコミュニケーションが取れて、仲良くなれます。
そんな風にして、いろんな人との人間関係がどんどん広がっていくこともあります。
お酒を飲むのをやめると、そのような感じでの人間関係を作ることがかなり難しくなります。
お酒を飲むのをやめて、長くたってくると、お酒を飲まなくても、よい人間関係を作ることはできるようになるんですけどね。
それから、自分自身の断酒の期間がまだ短いうちは、お酒の場に行くことは非常に危険です。
断酒がしっかりできるようになって、お酒の場に出ても大丈夫になった人でも、みんなと違うテンションでお酒の場に付き合うのはなかなか難しいものです。
究極、お酒がなくても、人間関係は作っていくことはできますが、お酒を飲んでいたころのように、気軽に作り上げていくことは、少し難しくなるのかもしれません。
羽目を外した楽しい時間
お酒を飲んでワイワイ騒いだりするような、楽しい時間も作りにくくなります。
みんなでお酒を飲んで、バカ騒ぎをしたり、少し羽目を外したようなことをしたりするようなことはできません。
お酒を飲んでバカ騒ぎした時って、これ以上ないほど心から笑えたりするので、それまで心にたまっていたいろんなモヤモヤしたものが、一気に飛び去って行くような感じさえしました。
そんなハイテンションで楽しい時間を過ごすことも、お酒を飲むのをやめてしまったら、できなくなってしまいます。
お酒をやめたら、周りはハイテンションでバカ騒ぎしているのに、自分だけはしらふで付き合わなければならなくなります。
そんな時には、ムリにでも同じテンションに挙げて一緒にバカ騒ぎするか、自分だけは冷静に、かつみんながさめてしまって邪魔にならないように、上手に付き合うかをしないといけません。
そんなことでも、断酒を続けるということは結構厳しいものがあります。
まとめ
今日は、「お酒をやめて失ったもの」について書いてきました。
お酒は適量を上手に飲むことができれば、とても良いことも多いものです。
でも、僕のようにお酒で体を壊してしまったり、お酒に依存をしてしまったりした人は、お酒をやめていかなければなりません。
そんな時、僕たちは今日書いてきたような、お酒を飲んで得られたいろんな良かったことが、もう得られないという状況の中で断酒を続けないといけません。
それがある意味、断酒の難しさでもあり、苦しさでもあります。
それでも、断酒を続けないといけない人たちは、なんとかかんとか頑張って、断酒を続けないといけません。
断酒をしていることを見守っている人も、この断酒のすることの厳しさを知ってもらえるとありがたいです。
また、断酒をしている人は、断酒を続けるためには、これだけのものを失わなければならないことを認識してでも、一日一日を積み重ねて断酒を頑張っていきましょう。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。
こうぷー
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