【英字新聞読解のコツ!】東京2020レビュー/アスリートを優先するという原則は無視されたのか?

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昨日に引き続いて、東京オリンピックの振り返りの記事です。

東京オリンピックでは、さまざまな問題の提起がありました。

一つは、天候の問題。

非常に暑い中での協議については、アスリートからもさまざまな注文がありました。

また、精神的なサポートの必要性についても、問題提起がなされました。

今日はそれらの内容について考える記事になっています。

それでは、記事に入っていきます。

The sun was still high in the sky on the afternoon of July 28 at the Ariake Tennis Park in Koto Ward, Tokyo, when world No. 2 tennis player Daniil Medvedev of the Russian Olympic Committee complained to the chair umpire about the extreme heat during a men’s singles match at the Tokyo Olympics.
太陽がまだ空に高く照っている、7月28日午後、東京都江東区有明テニスパークで、ロシアオリンピック委員会の世界2位のテニス選手ダニール・メドベージェフは、男子シングルスで東京オリンピックに出場しているときに、主審に対してひどい暑さについて不満を言っていた。

以前にも、この内容の記事を紹介しました。

世界2位のロシアのメドベージェフ選手が、東京オリンピックの男子シングルスの試合中に主審に対して不満を述べた(complained)

ひどい暑さについて(about the extreme heat)…。

今回の東京オリンピックでは、特に屋外の競技で、ひどい暑さが問題になっていました。

The temperature was 32℃ with 79% humidity. It was estimated to be over 40℃ on the court. “If I die, are you going to be responsible?” Medvedev asked the umpire.
気温は32℃、湿度は79%でした。コートでは40℃を超えると推定された。 「私が死んだら、あなたは責任を負うつもりですか?」メドベージェフは審判に尋ねた。

気温が高いうえに、湿度もとても高かった。

テニスコートの上では、40℃を超えていると推定された(was estimated to be over 40℃)

メドベージェフ選手は主審に尋ねていました(asked the umpire)

「私が死んだら、あなたは責任を負うのか?」と。

それぐらい、殺人的に暑かったということのようです。

前回紹介した記事はこれです。

Before the outbreak of the coronavirus pandemic, heat control was one of the biggest concerns ahead of the Games. The marathon and race walking events were moved to Sapporo with the intention of avoiding the high temperatures and humidity that are common in Tokyo in the summer months. But were any other measures taken to protect athletes from the heat?

 

コロナウイルスのパンデミックが発生する前は、熱管理は大会前の最大の懸念事項の1つでした。マラソンや競歩のイベントは、夏の東京でよくある高温多湿を避けるために札幌に移されました。しかし、アスリートを暑さから守るために他に何か対策が取られましたか?

 

Unanimous appeals from the tennis players prompted officials to move the first match of the day to 3 p.m. from 11 a.m. from July 29. The women’s soccer final was also rescheduled from 11 a.m. to 9 p.m. A heat wave in Sapporo, where cooler temperatures had been expected, meant the start of the women’s marathon was abruptly moved up to 6 a.m. the day before the event.
テニス選手の全会一致の訴えにより、当局はその日の最初の試合を7月29日以降、午前11時から午後3時に変更するようになりました。女子サッカー決勝も午前11時から午後9時まで再スケジュールされた。気温の低下が予想されていた札幌の猛暑で、女子マラソンの開幕がイベント前日の午前6時まで急に早められた。

テニス選手の全会一致の訴え(unanimous appeals)によって、試合開始時間が変更されることになった。

昼間の最も暑い時間を避けようということだと思います。

女子のサッカーの決勝も、昼間の最も暑い時間から夜に変更された(rescheduled)

涼しい気温が予想されていた(cooler temperatures had expected)札幌も猛暑だった。

なので、女子マラソンの開始時刻が、午前6時に急に変更された(abruptly moved)

ニュースによれば、この変更は、前の夜に急に選手に知らされたということ。

かなり、混乱を招いたようでした。

Ironically, officials were able to change event times flexibly because they did not have to take into consideration spectators, who were banned from most venues due to coronavirus measures.
皮肉なことに、コロナウイルス対策のためにほとんどの会場から追放された観客を考慮する必要がなかったため、当局はイベント時間を柔軟に変更することができました。

皮肉なことに(ironically)、このことに関しては、東京オリンピックは無観客で行われていたことがよかった。

観客がいなかったので、変更が容易だった。

コロナウイルス対策のため、会場から追放された観客を考慮する必要がなかった(did not have to take into consideration)、と書かれています。

そして、時間を柔軟に変更する(change event times flexibly) ことができた。

このことは、けがの功名というか、時間や会場変更がうまくいった要因でした。

The last-minute change of the marathon start time meant athletes were able to escape some of the heat but it also might have disrupted their pre-race preparation.
マラソン開始時間の土壇場での変更は、アスリートが暑さの一部を逃れることができたことを意味しましたが、それはまた彼らのレース前の準備を混乱させたかもしれません。

先ほども書いた通り、マラソンの開始時間は土壇場で変更されました(the last-minute change)

これによって、アスリートたちは暑さを回避できた(were able to escape)

でも、直前の変更だったので、レース前の準備を混乱させたかもしれない(might have disrupted)

明日の朝のレースなのに、前日の夜に言われると混乱しますよね。

そのあたりは、もう少し配慮があってもよかったかもしれません。

“We need to seriously consider whether we could’ve made the decision [to change the time] a little earlier,” said Hidemasa Nakamura, chief of the main operation center of the Tokyo 2020 organizing committee. Was it appropriate to hold the Games at this time of the year in the first place?
「私たちは、「時間を変更する」かどうかの決定について、もう少し早く決めるということについて真剣に考える必要があります。」東京2020組織委員会のメインオペレーションセンターの責任者である中村英正氏は述べています。 そもそも今年のこの時期に大会を開催するのは適切でしたか?

組織委員会の責任者も、もう少し早く決めるべきだったと話しています。

一方で、そもそも、この夏の暑い時期に大会を開催するのが適切だったか(was it appropriate)?という疑問もあります。

本来であれば、もう少し涼しい時期に開催できることが望ましい。

これについては、だれもが思うところです。

“If it was at any other time of the year, it would coincide with popular sports competitions in the United States, and broadcasting rights fees wouldn’t sell at a high price. I don’t think the International Olympic Committee would have been able to change the timing,” said a senior official of the Tokyo metropolitan government who was involved in the Olympics.
「それが一年の他の時期だったとしたら、それは米国で人気のあるスポーツ大会と一致し、放映権料は高額で売れないでしょう。国際オリンピック委員会がタイミングを変えることはできなかったと思う」とオリンピックに関与した東京都の高官は語った。

でも、1年の他の時期にオリンピックを開催すると、アメリカの人気スポーツと時期が一致してしまう(coincide with popular sports competitions in the United States)

すると、放映権が高く売れない(wouldn’t sell at a high price)

だから、国際オリンピック委員会はタイミングを変える(change the timing)ことができないと思う。

このように、東京都の高官は語った。

前回の東京オリンピックは、10月にやっていたんですものね。

10月10日が体育の日というのは、前回の東京オリンピックの開会式の日の名残りです。

“Not holding the Olympics in Japan in July or August would’ve been the right thing to do,” organizing committee director general Toshiro Muto said on Monday, a day after the Olympic closing ceremony.
組織委員会の武藤敏郎事務局長は、オリンピックの閉会式の翌日、「7月か8月に日本でオリンピックを開催しないのは正しいことだった」と述べた。

組織委員会の事務局長(organizing committee director)までが言っています。

「7月か8月に開催しないのが正しい」と。

オリンピックの閉会の翌日(a day after the Olympic closing ceremony)にコメントしている。

終わってから言われてもねぇ。

毎年同じような気温なんだから、そもそもわかっていた話です。

The mental health of the athletes was also a focus of attention. Before the Olympics, tennis player Naomi Osaka said she had suffered long bouts of depression.
アスリートのメンタルヘルスも注目されました。 オリンピックの前に、テニスプレーヤーの大坂なおみは、彼女が長い鬱病の発作に苦しんでいたと言いました。

今回の東京オリンピックでは、アスリートのメンタルヘルス(the mental health of athletes)の問題も注目された(a focus of attention)

聖火を聖火台に点灯させた、テニスプレーヤーの大坂なおみ選手は、オリンピック前に鬱病(depression)で苦しんでいることを告白していました。

大会を辞退したりしていましたから、東京オリンピックへの出場も心配されていました。

Simone Biles, the ace of the U.S. women’s gymnastics team, withdrew from part of the competition, citing mental health concerns. Social media abuse directed at athletes has also become more serious. The Tokyo Olympics raised various issues concerning ways to better protect athletes.
米国の女性体操チームのエースであるシモーネ・バイルズは、メンタルヘルスの懸念を理由に、競技の一部から撤退しました。アスリートを対象としたソーシャルメディアの乱用も深刻になっています。 東京オリンピックは、アスリートをよりよく保護する方法に関してさまざまな問題を提起しました。

アメリカの女子体操チームのエース(the ace of theU.S. women’s gymnastics team)のバイルズ選手は、メンタルヘルスの懸念を理由に(citing mental health concerns)、競技の一部を辞退した。

バイルズ選手についても、以前、記事を取り上げました。

記事には、彼女はこれまでも、いろんな批判にされされていたことが書かれています。

そして、アスリートに対するソーシャルメディアの乱用(social media abuse)も深刻になっている。

日本の選手にも、様々な心ないコメントがあったことが、報道されています。

このように、東京オリンピックでは、アスリートをよりよく保護する方法(ways to better protect athletes)について、様々な問題が提起されました(raised various issues)

競技をする環境と精神的な面でのサポートということについて、この記事では書かれています。

今後も、これらの問題は継続して考えられなければならない問題だと思います。

今日の記事はここまで。

あしたもまた、頑張ります。

こうぷー

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