僕は去年の8月の末から断酒を始めて、今日で322日目(7月22日現在)です。
これまで、1年近く断酒をずっと続けてきました。
でも、毎日生活する中で、お酒をやめるということを続けることの難しさを感じることがあります。
他の断酒を続けている人の話を聞いても、みんなそれぞれ、いろんな難しさを抱えています。
まず、基本的に、人間が一度知ってしまった快楽を抑制し続けるということは、とても難しいことです。
特にお酒は、一度依存してしまうと、それから逃れるのは本当に至難の業です。
今日は「断酒を続けることの難しさ」について書いてみようと思います。
酔いの感覚が味わえない
当然のことではありますが、お酒を飲まないと、お酒を飲むことで味わえる酔いの感覚を得ることは、決してできません。
お酒を飲んだ時の、あのほわッとした酔いの感覚。
お酒を飲む人にとって、あれに勝る幸せはありません。
また、あの酔いの感覚の代わりになるものもありません。
だからこそ、お酒に依存してしまうことになってしまうのですが…。
断酒を続けるということは、その酔いの感覚を味わうことなしに、残りの人生を生きていくということです。
しかもその酔いの感覚というのは、脳の中心部分の奥の、快楽を感じる部分をギュッと絞るような感覚だと言われています。
お酒に依存していた人は、疲れた時や嫌なことがあったときに、それらを忘れるためにお酒を飲んでいた人が多いと思います。
お酒がくれる、あの何もかも忘れさせてくれる快感に頼っていたハズです。
でも、断酒を続けていくということは、その快感をなしに生きていくということです。
すなわち、疲れることや嫌なことから決して解放されることがなく生きていくということになります。
ですから、ある意味、とても厳しい毎日を生きていかないといけないことになります。
でも、お酒を飲んで忘れられていたというのは、お酒のまやかしの部分です。
基本的には、お酒を飲んでいる間だけは、問題から解放されたように感じます。
でもそれは、酔っている間だけ忘れられているにすぎません。
結局、問題は残ったままです。
だから、お酒に酔おうが酔うまいが、本来は問題から解放されていないということに、変わりはありません。
断酒を続ける限りは、人生における困難にいつも真正面から対峙し続けることになります。
でも、人生をトータルで見れば、本来あるべき姿に戻ったにすぎません。
みんなと同じテンションになれない
断酒をしていると、当たり前ですが、お酒を飲むことはできません。
そうすると、お酒を飲む場に参加した時に、酔っぱらているみんなと同じテンションになることはできません。
場合によっては、自分一人冷めた感じで、酔っぱらった人たちのどうでもいい話につき合わないといけなかったりします。
これは、特に断酒を始めた当初は、対処をするのがとても難しいです。
自分から無理やりみんなと同じテンションに上げていくのか…。
それとも、一人冷静になって、馬鹿なことを言っている人たちを観察するのか…。
断酒をしている人たちにとっては、これはとてもつらいことです。
また同時に、ふとした拍子にお酒に手を伸ばしてしまう危険性もあります。
ですから、特に断酒を始めたばかりの人たちには、できるだけ、お酒を飲む場には行かないことをおすすめします。
お酒を飲む場に参加すると、せっかく始めた断酒を途絶えさせてしまうことにもなりかねません。
もし、参加を断れないような場合にも、できるだけ早く切り上げて帰りましょう。
僕の経験上、通常、飲み会の後半は、みんな酔っぱらっています。
そしてて、誰がいたのかも、あまりわかっていないことも多いです。
それに、話される話も、聞いたことのあるような同じ話の繰り返しが多いです。
だから、長く付き合っても、時間の無駄です。
ですから、できるだけ早くそんな場からは遠ざかってしまったほうが賢明です。
やむを得ず、飲み会に参加することになってしまって立ち会わないといけない場合には、
いろんな人が酔った場合に、どんな人になるのか観察して楽しむ、というのも一つの手です。
普段、おとなしそうな人が結構おしゃべりになったり…。
難しいことばっかり言っている人が、結構冗談を話したり…。
確かに、違った一面を発見できる可能性が、飲み会にはあります。
基本的には、先ほど書いた通り、できるだけ参加しないほうがいいです。
でも、どうしても参加しないといけなくなった場合には、そんなことを楽しみにして、人間観察するのもいいと思います。
いずれにしても、間違っても自分がお酒を飲んでしまうということだけはないように、十分気をつけましょう。
ストレス解消ができない
憂さ晴らしのためにお酒を飲んでいた人は、断酒をすることで、その憂さ晴らしができなくなってしまいます。
僕も、このためにお酒を飲んでいたところがあります。
なので、断酒によって、その憂さ晴らしができなくなるさみしさのようなものは、とてもよくわかります。
でも、この憂さ晴らしは、結局お酒に酔っている間、お酒の化学的な作用によって、考えられないようになっているだけです。
そして、根本的な問題解決にはなっていない。
そのように考えるのが、合理的だと思います。
そうなんです。
確かにこの考え方ができれば、合理的ではあります。
でも、いろんなつらいことが起こる毎日を生きていくのに、それだけではやっぱり難しいです。
ですから、できれば、お酒を飲むこと以外の楽しみを見つけられるといいと思います。
TVゲームでも、ジムに行って体を動かすでも、音楽を聴くでも、映画を見るでも、ドラマにはまるでも…。
何かで、つらいことを忘れられるようなことができれば、毎日生活していく上で、とても楽になると思います。
ですから、お酒に依存していて、お酒をやめなければならなくなった人は、
本当に他の何でもいいので、お酒以外で、楽しめるものが見つけられると、
断酒を続ける上で、とても楽になると思います。
眠れない
僕は、この経験があまりないので、その苦しさはよくわからないです。
でも、お酒を飲まなくなると眠れなくなるという人も結構います。
確かに、お酒を飲むと眠くなりやすいとは思います。
けれども、お酒に依存するようになっている人にとっては、お酒に頼るのはよくありません。
そもそも、お酒で何らかの問題があって、断酒をするようになっているのですから…。
どうしても、眠れないというのであれば、病院に行って、睡眠導入剤などを処方してもらうといいと思います。
こっちの方が、お酒を飲むよりも断然良いことは言うまでもありません。
僕も、一時期、深く眠れない時があり、導入剤を処方してもらったことがあります。
でも、あまりにも効きすぎて、薬を飲んだ翌日、昼過ぎまで起きられませんでした。
だから、すぐに睡眠導入剤を使うのはやめてしまいました。
こんな風に睡眠薬や睡眠導入剤は、別の意味で怖い面があります。
ですから、処方してもらったとしても、ちゃんと処方どおり使うように、注意が必要です。
何かをやらないというのは難しい
人間にとって、「何かをやる」というのは、自分の意思で積極的に動くことになります。
だから、比較的に容易にできると思います。
やる時間を決めるとか、他の人に約束するとか…。
そんな、「やるためのシステム」を構築することでも、何かをするのは容易だと思います。
一方で、人間にとって、「一旦知った快楽をやめる」という行為はとても難しいです。
それは、ある意味、365日24時間ずっと、「やらない」という行為をやり続けないといけない、というのと同じ意味だからです。
「ずっと我慢をし続けないといけない。」
これは、とても厳しいことです。
タバコ、甘いもの、薬物…。
他のものでも、「やめ続ける」というのはとても難しいことです。
でも、お酒に依存しているというように診断された場合や、お酒で問題があると周りの人から言われるような場合には、やっぱりお酒をやめ続けて行かないといけません。
その具体的な方法はさまざまです。
でも、お酒をやめるという毎日を、どうにかこうにか積み上げていくしかありません。
そのように続けているうちに、お酒のことが頭から消えてしまえば理想的です。
そうすれば、やめ続けることが容易になるんだと思います。
僕は、生まれてから1本もタバコを吸ったことがありません。
ですから、タバコが吸いたいという気持ちが頭をよぎることは決してありません。
それは、タバコを吸うことによる快楽を全く知らないからです。
でも、一方で、僕はお酒を飲むという快楽を知ってしまったがゆえに、お酒をなかなかやめられませんでした。
どうしても、あのほわッとした酔いに、本能的に引き寄せられてしまうんですね。
そんな気持ちを持ちながら、やめ続けるというのは本当に難しいことなのです。
でも、毎日なんとかかんとかして、今日で322日で来ました。
まずは頑張って1年間(365日)お酒をやめ続けたいと思っています。
(どうやって断酒を始めるか?参照)
まとめ
今日は「断酒を続ける難しさ」について書いてきました。
お酒をやめるということは、アルコールに依存していない人にとっては、大したことではないように思われます。
でも、その快楽にとらわれてしまった人にとって、やめ続けることは至難の業です。
ある意味、四六時中、常に飲酒欲求と闘わなければならないのです。
そんな絶えることのない飲酒欲求に耐えながら、アルコールに依存して問題のある人は、お酒をやめ続けないといけないのです。
それは、毎日1日1日の積み重ねです。
ずーーっと頑張ってきても、一度飲んでしまうとすぐに元に戻ってしまうのです。
それぐらい厳しい戦いですが、今日も頑張って断酒を続けて行きたいと思います。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
こうぷー
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