ロシアのウクライナ侵攻は、ロシアの思惑通りには進んでいないようです。
プーチン大統領はそれに苛立っていると伝えられています。
水曜日に出されたコメントでは、それがあらわになっています。
反対派の人たちを「ブヨ」と読んでいます。
このような表現は、ソ連時代の歴史を良く知っている人たちにとっては、嫌なことを思い出させるものです。
それは、スターリンの大粛清。
このことについて書かれた記事を今日は取り上げようと思います。
まずは、記事全体を読んでみたいと思います。
ウクライナでの厳しい抵抗と国内での経済制裁の打撃に直面しているロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、1930年代のヨシフ・スターリンのショー裁判からのレトリックを思い起こさせる言葉を使用しています。
Putin’s ominous speech on Wednesday likened opponents to “gnats” who try to weaken the country at the behest of the West – crude remarks that set the stage for sweeping repressions against those who dare to speak out against the war in Ukraine.
水曜日のプーチンの不吉な演説は、反対派を、西側の要請で国を弱体化させようとする「ブヨ」に例えた。それは、ウクライナでの戦争に反対する勇気を持った人々に対する抑圧を一掃するための準備を整えたという大雑把な発言です。
His rant appeared to reflect his frustration about the slow pace of the Russian offensive, which bogged down on the outskirts of Kyiv and around other cities in northeastern Ukraine.
彼の暴言は、キエフの郊外やウクライナ北東部の他の都市周辺で停滞したロシアの攻撃のペースが遅いことへの欲求不満を反映しているように見えた。
With his hopes for a blitz in Ukraine shattered and economic costs mounting swiftly, Putin unleashed a venomous diatribe at those who oppose his course.
ウクライナでの電撃への期待が打ち砕かれ、経済的コストが急速に高まったため、プーチンは彼の進路に反対する人々に毒のある痛烈な非難を解き放ちました。
The coarse language carried ominous parallels for those familiar with Soviet history. During show trials of Stalin’s Great Terror, authorities disparaged the declared “enemies of the people” as “reptiles” or “mad dogs.”
粗雑な言葉は、ソビエトの歴史に精通している人々にとって不吉な類似点を持っていました。スターリンの大粛清の見せしめ裁判中に、当局は宣言された「人々の敵」を「爬虫類」または「狂犬」として軽蔑しました。
では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。
ウクライナの激しい抵抗(stiff resistance)と国内での経済制裁の打撃(crippling economic sanctions at home)に直面しているロシアのウラジミール・プーチン大統領は、1930年代のヨシフ・スターリンのショー裁判からのレトリックを思い起こさせる(recalls the rhetoric)言葉を使っています。
ロシアのウクライナ侵攻から、3週間ぐらいが経過しました。
ウクライナは激しい抵抗をしています。
一方で、ロシアは世界中から非難をされ、経済制裁も受けています。
それらの苦しい状況に直面して、プーチン大統領は、1930年代のスターリンを思い起こさせるような言葉を使っているようです。
スターリンは、ソ連の独裁者で、政敵を粛正したことで有名です。
“stiff resistance”で「激しい抵抗」という意味。
“stiff”は「固い、厳しい、激しい」という意味の形容詞です。たまに出てくる単語です。
“crippling economic sanctions at home”で「国内での経済制裁の打撃」と訳しています。
“cripple”は「不自由にする、損なわせる」という意味の動詞です。
水曜日のプーチンの不吉な演説(Putin’s ominous speech)は、西側の要請で国を弱体化させようとする(try to weaken the country at the behest of the West)反対派を「ブヨ」に例えました(likened opponents to “gnats”)。
これは、ウクライナでの戦争に反対する勇気を持った(dare to speak out)人々に対する抑圧を一掃するための準備を整えた(set the stage for sweeping repressions)という大雑把な発言(crude remarks)です。
水曜日に行われたプーチン大統領の演説は不吉なものだったようです。
ロシア国内の戦争反対派のことを西側の要請でロシアを弱体化させようとしている「ブヨ」だと言った。
ブヨは、昆虫ですね。
それらを一掃するための準備は整えていると言ったようです。
うっとうしい虫を排除する準備はできているとでも言ったのでしょうか?
“likened opponents to “gnats””で「反対派を「ブヨ」に例えた」と表現しています。
“liken”は「なぞらえる、例える」といった意味の動詞です。
“set the stage for sweeping repressions”で「抑圧を一掃する準備を整えた」と訳しています。
“set the stage for ~”で「~の準備をする、おぜん立てをする」という意味です。
彼の暴言(his rant)は、キエフの郊外やウクライナ北東部の他の都市周辺で停滞した(bogged down on the outskirts)ロシアの攻撃のペースが遅いこと(the slow pace of the Russian offensive)への欲求不満を反映しているように見えた(appeared to reflect his frustration)。
プーチン大統領がこれだけ暴言を吐いたというのは、ロシアの軍事作戦がうまく行っていないことからのようです。
ロシア軍は、ウクライナ軍の激しい抵抗にあっていて、首都キエフや北東部の都市の周辺からなかなか進めないでいます。
それに苛立っているプーチン大統領の気持ちがその暴言に表れているということのようです。
“bogged down on the outskirts”で「周辺で停滞した」と表現している。
“bog down”で「泥沼にはまる、難航する」という意味。
“outskirt”は「郊外、はずれ」という意味。
“appeared to reflect his frustration”で「欲求不満を反映しているように見えた」と訳しています。
“reflect”は「反映する」という動詞です。
ウクライナでの電撃への期待が打ち砕かれ(with his hopes for a blitz in Ukraine shattered)、経済的コストが急速に高まったため(economic costs mounting swiftly)、プーチンは彼の進路に反対する人々に毒のある痛烈な批判を解き放ちました(unleashed a venomous diatribe)。
プーチン大統領は、自分が思い描いていたウクライナをあっという間に占領する期待が打ち砕かれた。
そして、世界中からの経済制裁で、経済的コストが急速に高まったので、苛立っている。
そこで、反対派に対する痛烈な批判をするようになったようです。
“with his hopes for a blitz in Ukraine shattered”で「ウクライナでの電撃への期待が打ち砕かれた」と訳しています。
“blitz”は「電撃戦」という意味の軍事用語のようです。
アメフトでも「ブリッツ」と言って、クオーターバックを襲う作戦がありますね。
“shatter”は「打ち砕かれる、粉々になる」という意味。
“unleashed a venomous diatribe”で「痛烈な批判を解き放った」という表現。
“unleash”は「爆発させる、解き放つ」という意味の動詞。
“venomous”は「有毒な」という意味。
“diatribe”は「痛烈な批判」という意味です。
粗雑な言葉(the coarse language)は、ソビエトの歴史に精通している(familiar with Soviet history)人々にとって不吉な類似点(ominous parallels)を持っていた。
スターリンの大粛清の見せしめ裁判中(show trials)に、当局は宣言された「人々の敵」を「爬虫類」または「狂犬」として軽蔑しました(disparaged)。
プーチン大統領が、反対派の人たちを「ブヨ」と呼ぶことは、ソ連の歴史を知っている人にとっては、嫌な思いを呼び起こすようです。
それは、スターリンが大粛清を行ったときの話。
見せしめ裁判の際に、スターリンの反対派の人たちのことを「爬虫類」や「狂犬」と呼んでいた。
そのことを今回のプーチン大統領が反対派の人たちを「ブヨ」と呼ぶことは思い起こさせるということです。
“ominous parallels”で「不吉な類似点」と表現しています。
“ominous”は「不吉な、不気味な」という意味です。
今日は、ロシアのプーチン大統領が嫌な発言をしたという記事を読んできました。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
こうぷー
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