いろいろ物議を醸し出した、ペロシアメリカ下院議長の台湾訪問。
本人は、台湾を離れ、日本にやってきました。
しかし、アメリカと中国の関係には大きな影響を残したままです。
中国は、ペロシ氏自身に対する制裁のほか、アメリカに対しても対抗措置を発表しました。
内容は、いろんな対話を一時停止するというもの。
その他に、台湾周辺での軍事演習など、威嚇行為も続けています。
今日は、この話題を取り上げようと思います。
まずは記事全体を読んでみたいと思います。
中国外務省は金曜日、米国下院議長に対する制裁を発表してから数時間後、ナンシー・ペロシの台湾訪問に対応して、気候交渉の中断を含む、ワシントンに対する新たな対抗措置を発表した。
The measures include the cancellation of future phone calls and meetings between Chinese and US defense leaders, for which future dates had not been announced, and the cancellation of annual naval meetings under the China-US military maritime consultation mechanism.
措置には、将来の日程が発表されていなかった中国と米国の防衛指導者間の将来の電話と会議のキャンセル、および中米軍事海洋協議メカニズムの下での年次海軍会議のキャンセルが含まれます。
China’s Foreign Ministry also said it would suspend climate change talks, a major area of cooperation despite escalating tensions in recent years.
中国外務省はまた、近年緊張が高まっているにもかかわらず、主要な協力分野である気候変動に関する協議を一時停止すると述べた。
Earlier Friday, China’s Foreign Ministry condemned Pelosi for what it described as her “vicious and provocative actions,” saying her trip to Taiwan amounted to “seriously interfering in China’s internal affairs.”
中国外務省は金曜日、ペロシ氏の「悪質で挑発的な行動」を非難し、ペロシ氏の台湾訪問は「中国の内政に深刻な干渉を行った」と述べた。
Pelosi’s visit to Taiwan on Wednesday, when she met President Tsai Ing-wen and other leaders, has infuriated China’s Communist Party, which views the self-governed democratic island as its territory — despite never having controlled it.
ペロシ氏が水曜日に台湾を訪問し、蔡英文総統や他の指導者たちと会談したことは、中国共産党を激怒させた。中国共産党は、自治民主主義の島であるこの島を支配したことはないにもかかわらず、自国の領土と見なしている.
At a news conference in Tokyo during the last stop of her Asia tour, Pelosi struck a defiant tone, saying China had sought to isolate Taiwan from the international community but would not prevent US officials from traveling there.
ペロシ氏は、アジア訪問の最後の訪問地である東京での記者会見で、中国は台湾を国際社会から隔離しようとしているが、米国当局者が台湾に行くことを妨げはしないだろうと反抗的な口調を取った。
では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。
中国外務省は金曜日、米国下院議長に対する制裁を発表してから数時間後、ナンシー・ペロシの台湾訪問に対応して(in response to Nancy Pelosi’s visiting to Taiwan)、気候交渉の中断を含む(including the suspension of climate talks)、ワシントンに対する新たな対抗措置を発表した(announced new countermeasures against Washington)。
中国外務省は、ナンシー・ペロシアメリカ下院議長が台湾を訪問したということについての対応を発表した。
まず、ペロシ氏に対する制裁を発表した。
そして、その数時間後、アメリカ政府に対しても対抗措置を発表した。
これには、気候変動に対する交渉を含む様々な分野での対抗措置が含まれていたようです。
“including the suspension of climate talks”で「気候交渉の中断を含む」と訳しています。
“including ~”は「~を含む」という表現。よく使います。
“suspension”は「延期、停止、中断」という意味です。
措置には、将来の日程が発表されていなかった(for which future dates had not been announced)中国と米国の防衛指導者間の将来の電話と会議のキャンセル(the cancellation of future phone calls and meetings between Chinese and US defense leaders)、および中米軍事海洋協議メカニズムの下での年次海軍会議のキャンセル(cancellation of annual naval meetings under the China-US military maritime consultation mechanism)が含まれます。
中国が発表した対抗措置が書かれています。
1つは中国とアメリカの防衛指導者の電話会談のキャンセル。
もう一つは、年次海軍会談のキャンセル。
軍事的な関係の対話は、当面しないという意思表示のように見えます。
“for which future dates had not been announced”で「将来の日程が発表されていなかった」と訳しています。
“had not been announced”と過去完了の受身形になっているので、将来の日程は発表される前までに決まっていなかったという意味が表されています。
中国外務省はまた、近年緊張が高まっているにもかかわらず(despite escalating tensions in recent years)、主要な協力分野である(a major area of cooperation)気候変動に関する協議を一時停止する(would suspend clime change talks)と述べた。
さらに中国は、軍事的な対話の停止だけではない分野も対話を停止すると言っています。
近年、地球の温暖化が進んでいると言われていますが、これについても対話を延期すると言っています。
気候変動に関する協議を一時停止すると発表しました。
中国は、気候変動に対する対応にあまり協力していないと思います。
その他にも、最近もロケットの破片を落下させたり、あまり自国以外のことについて考えていないように見受けられます。
“despite escalating tensions in recent years”で「近年緊張感が高まっているにもかかわらず」と訳しています。
“despite ~”は「~にもかかわらず」ということで、非常によく使う表現です。
中国外務省は金曜日、ペロシ氏の「悪質で挑発的な行動」を非難し(condemned Pelosi for what it described as her “vicious and provocative actions”)、ペロシ氏の台湾訪問は「中国の内政に深刻な干渉を行った(seriously interfering in China’s internal affairs)」と述べた。
中国は、ペロシアメリカ下院議長が台湾を訪問したということを激しく非難しています。
「悪質で挑発的な行動」だと言っています。
そして内政干渉だとも言っています。
ペロシ議長が台湾を訪問する前には、バイデン大統領と習近平国家主席は長い電話会談も行ったと伝えられています。
“condemned Pelosi for what it described as her “vicious and provocative actions”で「ペロシ氏の「悪質で挑発的な行動」を非難した」と訳しています。
“condemn”は「非難する、糾弾する」という意味の動詞。
“condemn ~ for ~”で「~を~で非難する」という使い方をします。
ペロシ氏が水曜日に台湾を訪問し、蔡英文総統や他の指導者たちと会談したことは(she met President Tsai Tng-wen and other leaders)、中国共産党を激怒させた(has infuriated China’s Communist Party)。中国共産党は、自治民主主義の島であるこの島を支配したことはないにもかかわらず、自国の領土と見なしている(which views the self-governed democratic island as its territory–despite never having controlled it).
中国政府は、ペロシ氏が台湾の蔡英文総統や他の指導者たちと会談したことに激怒している。
中国共産党は、台湾を実行支配したことがない。
それでも、一貫して、台湾は中国の一部であると言い続けています。
それを無視して、台湾の指導者とアメリカの重要な人が対話をするということは許せないということです。
“which views the self-governed democratic island as its territory–despite never having controlled it”で「自治民主主義の島であるこの島を支配したことはないにもかかわらず、自国の領土と見なしている」と訳しています。
ここでの”which”は直前の”China’s Communist Party”「中国共産党」を指しています。
ペロシ氏は、アジア訪問の最後の訪問地である東京での記者会見で、中国は台湾を国際社会から隔離しようとしている(China had sought to isolate Taiwan from the international community)が、米国当局者が台湾に行くことを妨げはしないだろう(would not prevent US officials from traveling there)と反抗的な口調を取った(struck a defiant tone)。
ペロシ氏は、台湾を訪問した後、アジア歴訪の最後の訪問地の東京で記者会見を行った。
当然、台湾に関して聞かれることになったわけですが、そこで反抗的な口調を取ったと言っています。
中国共産党は、台湾を国際社会から孤立させようとしているけれども、そうはさせないと。
アメリカのオフィシャルな人が台湾に行くことは妨げられないと言っています。
ペロシさんって、かなり中国に対して過激な態度をとっていますが、民主党なんですよね。
保守的な共和党かと思うぐらいの行動です。
また、アメリカの下院議長がこれだけ注目をされるということも珍しい。
“China had sought to isolate Taiwan from the international community”で「中国は台湾を国際社会から離隔しようとしている」と訳しています。
“had sought to ~”は「~しようとしてきた」という過去分詞形。
“sought”は”seek”の過去分詞なので、”seek to ~”で「~しようとする」というのの過去完了形ですね。
今日は、3日続けてペロシアメリカ下院議長が台湾を訪問した話題を取り上げました。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
こうぷー
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