【英字新聞を読む】パウエル議長がインフレとの闘いは「いくらかの痛み」を引き起こすと述べ、市場は下落!

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今年のジャクソンホール会合で最も注目をされていた、パウエル議長のスピーチが行われました。

予想に反して、かなり強い口調のスピーチでした。

物価安定までは、金利を下げるつもりはないとかなり明確に言っています。

かつ、痛みを伴うとまで発言して、意思の強さを表現しています。

今日はこの話題を取り上げようと思います。

まずは記事全体を読んでみたいと思います。

Markets sink after Powell says fighting inflation will cause ‘some pain’
The Federal Reserve won’t stop raising interest rates until the economy is under control, central bank chief Jerome H. Powell said Friday.
米連邦準備制度理事会(FRB)は、経済が制御下に置かれるまで利上げを停止しない、と中央銀行のジェローム・H・パウエル総裁は金曜日に述べた。

In perhaps the most important policy speech of his career, Powell acknowledged that the central bank’s rate hikes would sting as the economy slows down. But he said officials were unwilling to allow the “far greater pain” that would result from letting inflation continue at record rates.
おそらく彼のキャリアの中で最も重要な政策演説で、パウエルは、経済が減速するにつれて中央銀行の利上げが痛みを伴うことを認めました.しかし、当局者は記録的なインフレ率を続けさせることから生じる「はるかに大きな苦痛」を許すことを望んでいない、と彼は述べた。

The remarks, given at the annual Jackson Hole Economic Symposium, were unusually direct for Powell, who faces the enormous challenge of lowering the highest inflation in 40 years without causing a recession or undermining the still-churning job market.
毎年恒例のジャクソンホール経済シンポジウムでの発言は、不況を引き起こしたり、依然として激動している雇用市場を弱体化させたりすることなく、40年間で最高のインフレを引き下げるという大きな課題に直面しているパウエルにとって非常に直接的でした.

The expectation of pain ahead left markets reeling in the short term, though: Major stock indexes all closed down by more than 3 percentage points, and the Nasdaq index was down nearly 4 points.
しかし、今後の痛みの予想により、市場は短期的に動揺しました。主要な株価指数はすべて 3 パーセント ポイント以上下落し、ナスダック指数は 4 ポイント近く下落しました。

““While higher interest rates, slower growth and softer labor market conditions will bring down inflation, they will also bring some pain to households and businesses. These are the unfortunate costs of reducing inflation. But a failure to restore price stability would mean far greater pain.”
「金利の上昇、成長の鈍化、労働市場の軟化はインフレ率を低下させるが、家計や企業にいくらかの苦痛をもたらすだろう。 これらは、インフレ抑制の不幸な代償です。しかし、物価の安定を回復できなければ、はるかに大きな苦痛を意味するでしょう。」

では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。

The Federal Reserve won’t stop raising interest rates until the economy is under control, central bank chief Jerome H. Powell said Friday.
米連邦準備制度理事会(FRB)は、経済が制御下に置かれるまで利上げを停止しない、と中央銀行のジェローム・H・パウエル総裁は金曜日に述べた。

米連邦準備制度理事会(FRB)は、経済が制御下に置かれるまで利上げを停止しない(won’t stop raising interest rates until the economy is under control)、と中央銀行のジェローム・H・パウエル総裁は金曜日に述べた。

FRBのパウエル議長は、アメリカのインフレがコントロール下に置かれるまでは、利上げをやめないと言いました。

これは、ジャクソンホール会議でのスピーチです。

一般的に予想されていたよりも、かなりきつい発言だと思います。

ここまで明確に、利上げをやめないというスピーチをするとは思われていませんでした。

昨日、ジャクソンホール会合が始まって、パウエル議長のスピーチに注目が集まっていることは取り上げました

“won’t stop raising interest rates until the economy is under control”で「経済が制御下に置かれるまでは利上げを停止しない」と訳しています

“until ~”は「~するまで」という意味。

In perhaps the most important policy speech of his career, Powell acknowledged that the central bank’s rate hikes would sting as the economy slows down. But he said officials were unwilling to allow the “far greater pain” that would result from letting inflation continue at record rates.
おそらく彼のキャリアの中で最も重要な政策演説で、パウエルは、経済が減速するにつれて中央銀行の利上げが痛みを伴うことを認めました.しかし、当局者は記録的なインフレ率を続けさせることから生じる「はるかに大きな苦痛」を許すことを望んでいない、と彼は述べた。

おそらく彼のキャリアの中で最も重要な政策演説(the most important policy speech of his career)で、パウエルは、経済が減速するにつれて中央銀行の利上げが痛みを伴うこと(the central bank’s rate hikes would sting)を認めました.しかし、当局者は記録的なインフレ率を続けさせることから生じる(that would result from letting inflation continue at record rates)「はるかに大きな苦痛」を許すことを望んでいない、と彼は述べた。

今回のジャクソンホールでのパウエル議長のスピーチは、彼のこれまでのキャリアで最も重要なものだった。

確かに、かなり注目を浴びていました。

そして、そのスピーチの中で、パウエル議長は「中央銀行の利上げの継続が痛みを伴うこと」を認めた

つまり、利上げをすると、株価が下がり、会社経営が苦しくなるので、雇用が減ることが予想されます。

でも、歴史的なインフレーションを放置しておく方が、後々、もっと大きな痛みを許すことになってしまうと言っています。

“the central bank’s rate hikes would sting”で「中央銀行の利上げが痛みを伴うこと」と訳しています。

“sting”「刺す」という意味が最も有名です。すなわち、痛みを伴うということです。

The remarks, given at the annual Jackson Hole Economic Symposium, were unusually direct for Powell, who faces the enormous challenge of lowering the highest inflation in 40 years without causing a recession or undermining the still-churning job market.
毎年恒例のジャクソンホール経済シンポジウムでの発言は、不況を引き起こしたり、依然として激動している雇用市場を弱体化させたりすることなく、40年間で最高のインフレを引き下げるという大きな課題に直面しているパウエルにとって非常に直接的でした.

毎年恒例のジャクソンホール経済シンポジウムでの発言は、不況を引き起こしたり、依然として激動している雇用市場を弱体化させたりすることなく、40年間で最高のインフレを引き下げるという大きな課題に直面している(faces the enormous challenge of lowering the highest inflation in 40 years)パウエルにとって非常に直接的でした(were unusually direct for Powell).

パウエル議長の発言は、雇用をできるだけ守って、インフレを抑えたいというFRBの議長の発言としては、非常に直接的だった。

すなわち、雇用の安定では痛みを伴ってでも、まずはインフレを止めなければならない、と言ったわけです。

それは、今回のアメリカのインフレーションが40年間で最高のものだということ。

だから、生半可な対応では収まらないと考えているということだと思います。

“faces the enormous challenge of lowering the highest inflation in 40 years”で「40年間で最高のインフレを引き下げるという大きな課題に直面している」と訳しています

“face”は名詞では「顔」ですが、動詞では「直面している」という意味です。

この部分は、直前の”who”でまとめられて、”Powell”を説明する内容になっています。

The expectation of pain ahead left markets reeling in the short term, though: Major stock indexes all closed down by more than 3 percentage points, and the Nasdaq index was down nearly 4 points.
しかし、今後の痛みの予想により、市場は短期的に動揺しました。主要な株価指数はすべて 3 パーセント ポイント以上下落し、ナスダック指数は 4 ポイント近く下落しました。

しかし、今後の痛みの予想により、市場は短期的に動揺しました(left markets reeling in the short term)。主要な株価指数はすべて 3 パーセント ポイント以上下落し、ナスダック指数は 4 ポイント近く下落しました。

このパウエル議長の発言によって、株価の市場は動揺しました。

主要な株価指数は3パーセント以上下落し、ナスダックは4パーセント近く下落をした

これは、かなりの下落と言えると思います。

発言によって、予想通りの市場の反応があったということです。

“left markets reeling in the short term”で「市場は短期的に動揺した」と訳しています

“reel”は、名詞では、釣りざおの「リール」のことです。動詞では「巻き上げる」という意味と同様に「動揺する」という意味もあります。

ここでは、直尺すると「短い期間の動揺を残した」という感じですね。

““While higher interest rates, slower growth and softer labor market conditions will bring down inflation, they will also bring some pain to households and businesses. These are the unfortunate costs of reducing inflation. But a failure to restore price stability would mean far greater pain.”
「金利の上昇、成長の鈍化、労働市場の軟化はインフレ率を低下させるが、家計や企業にいくらかの苦痛をもたらすだろう。 これらは、インフレ抑制の不幸な代償です。しかし、物価の安定を回復できなければ、はるかに大きな苦痛を意味するでしょう。」

金利の上昇、成長の鈍化、労働市場の軟化はインフレ率を低下させるが(while higher interest rates, slower growth and softer labor market conditions will bring down inflation)、家計や企業にいくらかの苦痛をもたらすだろう。これらは、インフレ抑制の不幸な代償です(the unfortunate costs of reducing inflation)。しかし、物価の安定を回復できなければ(a failure to restore price stability)、はるかに大きな苦痛を意味するでしょう。」

金利の上昇により、成長が鈍化し、雇用は減るのだけれども、それは、家計や企業に苦痛をもたらす。

それでも、インフレーションは止めないといけないとパウエル議長は言っています。

インフレを止められなければ、それ以上の苦痛を受けることになる。

“the unfortunate costs of reducing inflation”で「インフレ抑制の不幸な代償」と言っています

“unfortunate”は「不幸な、不運な」という意味です。

今日は、ジャクソンホール会議でのパウエル議長のスピーチが予想よりもかなりきついものだったという話題を取り上げました。

ここまで、高い金利の継続を明確に話すとは予想されませんでした。

そのため、アメリカ市場は大きく下落しました。

今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

こうぷー

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