中国でゼロコロナ対策への抗議活動が広がっています。
ウィグル地区での火災で10人が亡くなり、その原因が過度のコロナ対策が原因だったということで、抗議活動が始まったようです。
iPhoneの工場でも、ゼロコロナ政策が原因で暴動が起こったということは、昨日取り上げました。
中国では、ゼロコロナ政策が続いています。習近平国家主席が3期目に入ったことについては、先日取り上げました。この中で、中国のゼロコロナ対応はまだしばらく継続されるようです。それに対して、一部で反乱がおきえているということです。今日は、iPhoneの工場で暴動が起きたという話題について取り上げようと思います。まずは記事全体を読んでみたいと思います。Last month, rising Covid cases saw the site locked down, prompting some workers to break out and go home. The company then recruited new workers with the prom... 【英字新聞を読む】Covid-19に関連して、鄭州の巨大なiPhone工場で怒りの抗議! - こうぷーぶろぐ |
それ以外でも、中国全土で抗議活動が起こっているようです。
今日は、この話題を取り上げようと思います。
まずは記事全体を読んでみたいと思います。
1 つのアイテムが抗議運動全体を象徴するようになることがよくあります。中国では、そのアイテムはささやかな白紙です。日曜の夜、上海に日暮れが迫る中、デモのきっかけとなった火災の犠牲者を追悼する集会に集まった人々の何人かが、紙を握りしめてやってきた。
The trend has its roots in the 2020 Hong Kong demonstrations, where locals held blank pieces of paper to protest against the city’s draconian new national security laws. Activists held the paper aloft after authorities banned slogans and phrases associated with the mass protest movement of 2019 that saw the city grind to a halt and officials violently clamp down on demonstrators.
この傾向は、2020 年の香港のデモに端を発しており、地元の人々は白紙の紙を持って香港の厳格な新しい国家安全法に抗議しました。都市が停止し、当局がデモ参加者を激しく取り締まられた2019年の大規模な抗議運動に関連するスローガンやフレーズを当局が禁止した後、活動家たちはこの紙を高く掲げた.
Some have argued that the gesture is not only a statement about the silencing of dissent, but also a challenge to authorities, as if to say ‘are you going to arrest me for holding a sign saying nothing?'”
一部の人々は、このジェスチャーは反対意見を黙らせることについての声明であるだけでなく、まるで「何も言わない看板を持っているので私を逮捕するつもりですか?」と言うような、当局への挑戦でもあると主張しています。
“There was definitely nothing on the paper, but we know what’s on there,” a woman who joined protests in Shanghai told the BBC. Johnny, a 26-year old demonstrator in Beijing, told the Reuters news agency that the paper had come to “represent everything we want to say but cannot say”.
上海での抗議行動に参加した女性はBBCに対し、「紙には何も書かれていませんでしたが、何が書かれているかはわかっています」と語った。北京でデモに参加している 26 歳のジョニーさんは、ロイター通信に対し、この紙は「私たちが言いたいこと、しかし言えないことすべてを表している」と語った。
では、1文ずつ文章を細かく見ていこうと思います。
1 つのアイテムが抗議運動全体を象徴するようになる(one item comes to symbolize an entire protest movement)ことがよくあります(so often)。中国では、そのアイテムはささやかな白紙です(humble piece of blank paper)。日曜の夜、上海に日暮れが迫る中、デモのきっかけとなった(that catalysed the demonstrations)火災の犠牲者を追悼する集会に集まった人々の何人かが、紙を握りしめてやってきた(came clutching sheets of paper)。
抗議行動で何かのアイテムが、その象徴となることが良くあります。
また、ポーズが何かを示すことも良くあります。
先日のW杯の日本vsドイツ戦でドイツ代表が写真撮影の際に口を手で覆ったことも話題になりました。
これは、FIFAが多様性の価値観の表明をしようとした活動を封じたことに抗議したものでした。
[ドーハ 23日 ロイター] - サッカーのドイツ代表は23日、ワールドカップ(W杯)カタール大会の初戦となる日本戦前の集合写真撮影で、手を口元に当てるジェスチャーを行った。ドイツを含む サッカー=独代表が口ふさぐ抗議のポーズ、日本戦前の写真撮影で(ロイター) - Ya... - Yahoo!ニュース |
“one item comes to symbolize an entire protest movement”で「1つのアイテムが抗議行動全体を象徴するようになる」と訳しています。
“entire”は「全体の」という意味。
“protest”は「抗議」ですね。
この傾向は、2020 年の香港のデモに端を発しており(its roots in the 2020 Hong Kong demonstrations)、地元の人々は白紙の紙を持って香港の厳格な新しい国家安全法に抗議しました(locals held blank piece of paper to protest against city’s draconian new national security laws)。都市が停止し、当局がデモ参加者を激しく取り締まられた(officials violently clamp down on demonstrators)2019年の大規模な抗議運動に関連するスローガンやフレーズを当局が禁止した後(after authorities banned slogans and phrases)、活動家たちはこの紙を高く掲げた.
この白い紙を掲げる抗議方法は、2020年の香港のデモが発端になっている。
2019年に香港で厳格な国家安全法が導入される際に、香港市民は反発をした。
その際に当局は、厳しくこれらの人たちを取り締まり、スローガンやフレーズの使用を禁止した。
そして、その結果白い紙を掲げるという抗議方法ができたということ。
“its roots in the 2020 Hong Kong demonstrations”で「2020年の香港のデモに端を発している」と訳しています。
“roots”は文字通り「ルーツ」で、名詞であれば「根」とか「ルーツ、起源」というような意味。
動詞では、「端を発する」「ルーツである」という意味です。
一部の人々は、このジェスチャーは反対意見を黙らせることについての声明であるだけでなく(not only a statement about the silencing of dissent)、まるで「何も言わない看板を持っているので私を逮捕するつもりですか?(are you going to arrest me for holding a sign saying nothing?)」と言うような(as if to say)、当局への挑戦でもあると主張しています。
このジェスチャーの意味は、2つあるようです。
1つは何も言うなと言われているという意味。
これは、サッカーのドイツ代表と同じような意味の主張をしているということです。
もう一つは、「何も言っていない私たちを逮捕するのですか?」という意味。
そもそも、スローガンやフレーズを言うことを禁止されたので、何も言ってませんけど、それでも逮捕するのですか?という若干皮肉も入ったような意味ですね。
“not only a statement about the silencing of dissent”で「反対意見を黙らせることについての声明であるだけでなく」と訳しています。
“dissent”は「異議をとなえる」「反対意見を言う」という意味です。
そして、文法的には”not only ~ but also ~”の中学英語で有名な「~だけではなく~も」が使われていますね。
上海での抗議行動に参加した女性はBBCに対し、「紙には何も書かれていませんでしたが、何が書かれているかはわかっています(we know what’s on there)」と語った。北京でデモに参加している 26 歳のジョニーさんは、ロイター通信に対し、この紙は「私たちが言いたいこと、しかし言えないことすべてを表している(represent everything we want to say but cannot say)」と語った。
上海で抗議運動に参加した女性は「この紙は何も書いていないが、何が書かれているのかはみんな分かっている」と言っています。
また、北京で抗議活動に参加した人は「この紙には何も書いていないが、私たちが言いたいこと、そして言いたいけれども言えないことを表している」と言っています。
中国の2つの違った都市で、同じような気持ちで抗議活動を行っているということが分かります。
“represent everything we want to say but cannot say”で「私たちが言いたいこと、しかし言えないことすべてを表している」と訳しています。
“represent”は「表す、示す、表明する」という意味があります。
また「代表する、代理人を務める」というような意味もあります。
今日は、中国で大規模な抗議活動が行われ、その象徴として白い紙を掲げているという話題を取り上げました。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
こうぷー
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